「NISAで高配当株に投資してみたい」
「配当金を受け取りながら長期保有したい」
「でも、配当利回りが高い株を選べばいいの?」
NISAで日本株を調べていると、このような疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
高配当株は、保有している間に配当金を受け取れる可能性があることが魅力です。
一方で、
「配当利回りが高い=良い株」ではありません。
株価が下落したことで配当利回りが高く見えている場合や、業績悪化によって将来的に減配される可能性もあります。
そこで今回は、NISAで高配当株を選ぶときに確認したいポイントと、長期保有を検討する比較候補として、
- KDDI
- NTT
- 三菱商事
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- INPEX
の5社を紹介します。
ただし、この記事で紹介する5社が「必ず値上がりする」「初心者ならこの5社を買えばいい」という意味ではありません。
配当・業績・財務・事業内容などを確認するための比較候補として見ていきましょう。
そもそも高配当株とは?
高配当株には、法律などで決められた明確な基準があるわけではありません。
一般的には、
市場平均などと比べて配当利回りが高い株
を高配当株と呼びます。
配当利回りは、基本的に次の計算式で求められます。
年間配当金 ÷ 株価 × 100
例えば、
株価1,000円
年間配当50円
なら、
50円 ÷ 1,000円 × 100 = 5%
となります。
ただし、株価が変われば配当利回りも変わります。
そのため、配当利回りは固定された数字ではありません。
配当利回りが高ければいいわけではない
高配当株投資で最も注意したいのが、
「利回りの高さだけで銘柄を選ばない」
ことです。
例えば、
株価1,000円
年間配当50円
なら、配当利回りは5%です。
その後、株価が500円まで下落して配当が50円のままだと、
50円 ÷ 500円 × 100 = 10%
になります。
数字だけを見ると、
「配当利回り10%だからお得!」
と思ってしまうかもしれません。
しかし実際には、株価が半分になっています。
つまり、
配当利回りが高くなった理由
を確認する必要があります。
高配当株を探すときは、
配当利回り → 業績 → 配当性向 → 財務 → 株価水準
という順番で確認すると分かりやすいでしょう。
高配当株を選ぶ7つのポイント
初心者が高配当株を選ぶときは、最低でも次のポイントを確認しておきたいところです。
①配当利回り
現在の株価に対して、年間配当金がどのくらいあるのか確認します。
ただし、利回りが高いだけで判断するのは危険です。
②配当の安定性
過去に、
- 増配しているか
- 安定しているか
- 減配が多くないか
- 無配になったことがないか
などを確認します。
長期保有を考えるなら、現在の配当だけではなく、過去から現在までの配当推移を見ることが重要です。
③配当性向
配当性向とは、会社が稼いだ利益のうち、どのくらいを配当に回しているのかを見る指標です。
例えば、
利益100億円
配当30億円
なら、
配当性向は30%です。
ただし、
「配当性向が低ければ良い、高ければ悪い」
と単純には判断できません。
業種や企業の成長段階によって適切な水準は異なります。
④業績
配当の原資となる利益を企業が安定して生み出せているか確認します。
売上だけでなく、
- 営業利益
- 純利益
- EPS
- 営業キャッシュフロー
なども確認したいポイントです。
⑤財務状況
会社がどのような財務状態なのかも重要です。
借入金が多すぎないか、手元資金は十分なのかなどを確認します。
特に業績が悪化したときでも配当を維持できる余力があるのかは、長期投資では重要なポイントです。
⑥キャッシュフロー
利益が出ていても、実際に現金を生み出せているとは限りません。
そのため、
営業活動によるキャッシュフロー
も確認しておきたいところです。
長期的に配当を続けるには、企業が事業を通じて現金を生み出していることも重要です。
⑦株価水準
どれだけ良い会社でも、株価が割高になっている可能性があります。
そのため、
- PER
- PBR
- 配当利回り
- 過去の株価水準
などを確認して、現在の株価が割高なのか割安なのかを考えます。
NISAで高配当株を持つメリット
NISAの成長投資枠では、一定の条件を満たす上場株式などに投資できます。
2026年時点では、
- つみたて投資枠:年間120万円
- 成長投資枠:年間240万円
- 年間投資枠:合計360万円
- 非課税保有限度額:1,800万円
- 成長投資枠の内数:1,200万円
となっています。
NISAでは、対象となる株式の売却益や配当金などが一定の条件のもとで非課税になります。
そのため、
「配当金を受け取りながら長期保有する」
という高配当株投資とNISAを組み合わせる方法もあります。
ただし、NISAだから株価が下落しないわけではありません。
株式そのものの値下がりリスクは残ります。
NISAの配当金は受け取り方に注意
ここは高配当株をNISAで運用するなら、ぜひ覚えておきたいポイントです。
NISA口座で保有している上場株式の配当金を非課税にするには、原則として、
「株式数比例配分方式」
を選択して、証券会社の口座で配当金を受け取る必要があります。
銀行口座などで直接受け取る方式では、NISAで保有している株式でも課税される場合があります。
せっかくNISAで高配当株を購入するなら、配当金の受取方法も確認しておきましょう。
NISAで長期保有を検討したい高配当株5選
今回紹介する5社は、
- KDDI
- NTT
- 三菱商事
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- INPEX
です。
それぞれ事業内容が大きく異なります。
そのため、
「どの会社が一番おすすめか」
ではなく、
「どんな特徴があり、どんなリスクがあるのか」
という視点で比較していきましょう。
① KDDI|通信を基盤に継続増配を目指す
KDDIは、通信を中心に金融やエネルギーなど幅広い事業を展開しています。
高配当株としてKDDIを見るときに注目したいのが、
配当の継続性
です。
KDDIは2026年3月期の年間配当が80円、2027年3月期は84円を予定しており、25期連続増配となる見込みです。
KDDIの魅力
KDDIを見るときは、
「現在の配当利回り」だけではなく「今後も配当を続けられるか」
という視点が重要です。
通信事業を基盤にしながら、
- 金融
- エネルギー
- DX
- IoT
などにも事業を広げています。
一方で、
- 通信市場の競争
- 設備投資
- 新規事業の収益性
などは確認しておきたいポイントです。
② NTT|通信インフラ+継続的な増配
NTTも高配当株を検討するときの比較候補になりやすい企業です。
日本の通信インフラを支える企業で、
- 通信
- ICT
- データセンター
- グローバル事業
- 金融
- エネルギー
など幅広い分野で事業を展開しています。
NTTは2026年度の年間配当を1株当たり5.4円と予想しており、16期連続増配となる予定です。
NTTの注意点
NTTは株価が比較的買いやすく見えることがあります。
しかし、
「株価が安い=割安」
とは限りません。
また、配当だけではなく、
- 利益成長
- 通信事業の競争
- データセンターなどへの成長投資
なども確認しましょう。
通信株をもっと比較したい方はこちらも参考にしてください。
👉**NISAで買いたい通信株おすすめ5選|安定性・配当・成長性を比較**
③ 三菱商事|累進配当を掲げる総合商社
三菱商事は、さまざまな産業に関わる総合商社です。
主な事業には、
- エネルギー
- 金属
- 食品
- 自動車
- 化学
- 物流
などがあります。
高配当株として見る場合、注目したいのが、
累進配当方針
です。
三菱商事は「経営戦略2027」において累進配当の方針を継続しています。
2026年度の年間配当は125円を予想しています。
三菱商事の注意点
総合商社は事業が幅広いため、一つの事業だけで業績が決まるわけではありません。
一方で、
- 資源価格
- 為替
- 世界経済
- 海外情勢
など、さまざまな影響を受けます。
「配当が高いから」だけではなく、会社全体の利益構造を見ることが大切です。
④ 三菱UFJフィナンシャル・グループ|金融+増配
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、日本を代表する金融グループの一つです。
銀行を中心に、
- 信託
- 証券
- クレジットカード
- 海外金融
など幅広い金融サービスを展開しています。
2026年3月期の年間配当は86円、2027年3月期は96円を予想しています。
MUFGの注意点
銀行株を見るときに重要なのが、
金利環境
です。
金利が変化すると銀行の収益環境にも影響する可能性があります。
そのため、
「配当が高いから買う」
だけではなく、
- 日本の金融政策
- 金利
- 景気
- 貸出需要
- 海外事業
などにも目を向けたいところです。
⑤ INPEX|エネルギー価格の影響を受ける高配当株
INPEXは、石油・天然ガスなどのエネルギー開発を中心とする企業です。
KDDIやNTTなどの通信株とは違い、原油・天然ガス価格や為替、世界情勢の影響を受けやすい企業です。
INPEXは2025~2027年の中期経営計画で、1株当たり年間90円を起点とする累進配当を基本方針としています。
さらに、2026年8月に発表された最新の中間決算では、2026年12月期の年間配当予想を112円に引き上げています。
INPEXの注意点
INPEXを見るなら、
原油・天然ガス価格
が重要なポイントです。
エネルギー価格が上昇すれば追い風になる場合がありますが、反対に下落すれば業績に影響する可能性があります。
また、
- 為替
- 海外事業
- 地政学リスク
- エネルギー政策
なども確認したいところです。
エネルギー株をもっと比較したい方はこちらも参考にしてください。
👉**NISAで買いたいエネルギー株おすすめ5選|安定性・配当・成長性を比較**
5社を比較するとどう違う?
5社の特徴を簡単に整理してみましょう。
| 企業 | 主な業種 | 配当の特徴 | 主な確認ポイント |
|---|---|---|---|
| KDDI | 通信 | 継続増配 | 通信競争・成長事業 |
| NTT | 通信 | 継続増配 | 通信・ICT成長 |
| 三菱商事 | 総合商社 | 累進配当 | 資源・為替・世界景気 |
| MUFG | 金融 | 増配 | 金利・金融環境 |
| INPEX | エネルギー | 累進配当 | 原油・天然ガス価格 |
5社を見ても分かるように、
「高配当株」といっても中身はかなり違います。
通信株なら通信市場や設備投資。
商社なら資源価格や世界経済。
銀行なら金利。
エネルギー株なら原油・天然ガス価格。
というように、それぞれ確認するポイントが異なります。
「配当利回り5%以上」だけで探すのは危険
高配当株を検索するとき、
「配当利回り5%以上」
という条件で探したくなるかもしれません。
しかし、利回りが高い理由を確認しなければなりません。
例えば、
株価が急落する
↓
配当利回りが上昇する
↓
高配当に見える
というケースがあります。
そのため、
利回りの高さだけで判断しない
ことが重要です。
配当性向も確認しよう
配当性向は、
会社が稼いだ利益のうち、どのくらいを配当に回しているのか
を見る指標です。
例えば、
利益100億円
配当30億円
なら配当性向は30%です。
ただし、配当性向が低ければ必ず良い、高ければ必ず悪いというわけではありません。
成長企業なら、利益を設備投資や新規事業に回すこともあります。
一方で、利益の大部分を配当に回している企業では、業績悪化時に配当を維持できるのか確認する必要があります。
減配リスクも考える
高配当株投資で避けたいのが、
「高い配当を期待して買ったのに減配された」
というケースです。
企業の利益が大きく減少すれば、配当が減る可能性があります。
だからこそ、
- 過去の配当推移
- 配当方針
- 配当性向
- 業績
- キャッシュフロー
などを確認しましょう。
「今いくらもらえるか」だけではなく、
「これからも配当を続けられそうか」
を見ることが重要です。
配当金だけでなく「値上がり」も考える
高配当株投資では、配当金だけに注目しないことも大切です。
例えば、
株価100万円
年間配当5万円
なら、配当利回りは5%です。
しかし、株価が80万円になれば、
評価額は20万円減少
します。
5万円の配当を受け取っていても、株価下落の影響のほうが大きくなる可能性があります。
そのため、
配当+株価+企業の成長
をセットで考えましょう。
高配当株と普通の日本株、どちらがいい?
高配当株だけが長期投資の選択肢ではありません。
例えば、以前の記事で紹介した、
- KDDI
- NTT
- トヨタ自動車
- 三菱商事
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ
なども、それぞれ違った特徴を持っています。
👉**〖初心者向け〗NISAで長期保有したい日本株5選|注目企業を比較してみた**
高配当株だけに絞るのではなく、
「配当を重視するのか、成長性を重視するのか」
という視点で比較してみると、自分に合った投資先を考えやすくなります。
NISAなら配当金を再投資する方法もある
受け取った配当金を、
さらに別の株式や投資信託へ投資する
という方法もあります。
例えば、
配当金を受け取る
↓
再び投資する
↓
保有資産が増える
↓
さらに配当を受け取る
という流れです。
長期的な資産形成では、
「配当を使うのか、再投資するのか」
も考えてみましょう。
ただし、配当を再投資すれば必ず資産が増えるわけではありません。
再投資先の価格が下落する可能性もあるため、投資対象そのものを確認することが大切です。
高配当株と投資信託、どっちがいい?
これも初心者によくある疑問です。
高配当株
- 自分で企業を選ぶ
- 配当金を直接受け取れる
- 企業ごとのリスクが大きい
- 業績や配当方針を自分で確認する必要がある
投資信託
- 複数の企業などへ分散しやすい
- 自分で個別企業を選ぶ必要が少ない
- 商品によって運用方針が異なる
- 分配金を出さずファンド内で運用する商品もある
どちらが優れているというより、
「自分がどんな投資をしたいのか」
で考えることが大切です。
NISAで高配当株を始めるなら証券会社選びも重要
高配当株を実際に購入するには、NISA口座を利用できる証券会社などで口座を開設する必要があります。
証券会社を選ぶときは、
- 手数料
- NISAの対応状況
- 日本株の取扱い
- アプリの使いやすさ
- 投資情報
- サポート
などを比較しましょう。
日本株や米国株、NISAをまとめて利用したい方は、
👉**日本株も米国株もNISAも!ポイントを貯めながらアプリで取引!【DMM 株】**
という選択肢もあります。
また、株式だけでなく投資信託など幅広い投資サービスを利用したい方は、
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も比較候補になります。
※証券会社の手数料やサービス内容は変更される可能性があるため、申し込み前に公式情報を確認してください。
初心者なら「高配当+安定性」だけで考えない
高配当株を探していると、
「配当が高い」
「業績も安定している」
「株価も割安」
という完璧な銘柄を探したくなるかもしれません。
しかし、すべての条件を満たす企業がいつでも存在するとは限りません。
だからこそ、
「自分は何を優先するのか?」
を決めることが大切です。
例えば、
- 配当の安定性を重視する
- 増配を重視する
- 株価の成長も狙いたい
- 業種を分散したい
- 長期保有を前提にしたい
などです。
目的によって、見るべき企業や指標も変わります。
まとめ|高配当株は「利回りの高さ」だけで選ばない
今回は、NISAで長期保有を検討したい高配当株として、
- KDDI
- NTT
- 三菱商事
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- INPEX
の5社を紹介しました。
高配当株を選ぶときは、
- 配当利回り
- 配当の安定性
- 配当性向
- 業績
- 財務
- キャッシュフロー
- 株価水準
を確認しましょう。
そして、最も大切なのは、
「なぜこの会社は、この配当を出せるのか?」
まで考えることです。
配当利回りが高くても、業績が悪化すれば減配される可能性があります。
また、高配当株でも株価が下落すれば、資産全体ではマイナスになる可能性があります。
NISAを使って高配当株を長期保有する場合も、
「配当をもらえるから安心」ではなく、企業そのものを確認する
という視点を持ちましょう。
自分の投資目的やリスク許容度に合った銘柄を選び、無理のない資産形成を続けていくことが大切です。
※この記事は特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあります。配当金や配当方針、業績、株価などは変更される可能性があります。投資を検討する際は、各企業の最新の決算資料・IR情報や金融機関の最新情報を確認し、ご自身の判断で投資してください。


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