「NISAで長期保有するなら、どんな日本株を選べばいい?」
そんな人に注目してほしい業種の一つが、エネルギー株です。
電力、石油、天然ガスなどは、私たちの生活だけでなく、日本の産業を支える重要なインフラです。
さらに、世界的なエネルギー情勢や原油価格、電力需要、再生可能エネルギー、脱炭素化など、さまざまなテーマと関係しています。
そのためエネルギー関連企業には、安定した需要を持つ企業から、資源価格の影響を受けやすい企業まで、さまざまなタイプがあります。
そこで今回は、日本のエネルギー関連企業の中から、NISAで長期保有を検討する候補として注目したい5銘柄を比較します。
前回は、生活に欠かせないインフラとして注目される**「NISAで買いたい通信株おすすめ5選」**を紹介しました。
今回はさらに視野を広げて、
「エネルギーを支える企業にはどんな会社があるのか?」
という視点から見ていきましょう。
エネルギー株はNISAと相性がいい?
エネルギーは、電気・ガス・石油など、日常生活や企業活動に欠かせない分野です。
そのため、エネルギー関連企業には比較的安定した需要が期待される企業があります。
一方で、エネルギー株はすべて安定しているわけではありません。
原油や天然ガスなどの資源価格、為替、燃料費、発電コスト、国の政策など、さまざまな要因によって業績が変化します。
NISAでは成長投資枠を利用して一定の上場株式などへ投資でき、売却益や配当金などが非課税になることが大きなメリットです。
NISAについて詳しく知りたい方は、**「NISAとは?初心者向けに仕組みとメリットを解説」**も参考にしてください。
また、NISAで個別株を購入するための証券口座をまだ持っていない方は、「DMM株でNISAを始める」、**「松井証券でNISAを始める」**など、各証券会社のサービスも比較してみましょう。
ただし、NISAだから株価が下がらないわけではありません。
エネルギー株も企業によってリスクが大きく異なるため、事業内容を理解したうえで選ぶことが大切です。
エネルギー株おすすめ5選
今回紹介するのは、以下の5銘柄です。
- INPEX
- ENEOSホールディングス
- 関西電力
- 東京ガス
- J-POWER
同じエネルギー関連企業でも、事業内容はかなり違います。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
1.INPEX
証券コード:1605
INPEXは、石油・天然ガスなどの探鉱・開発・生産を手掛ける日本を代表する資源開発企業です。
国内だけでなく、海外でも大規模な資源開発プロジェクトを展開しています。
特にオーストラリアの「イクシスLNGプロジェクト」は、INPEXの重要な事業の一つです。
2026年12月期第1四半期は、原油などの販売価格下落の影響を受け、売上収益は前年同期比6.5%減の5,018億円となりました。一方、同社は第2四半期以降の原油価格や為替の前提を見直し、通期業績予想を修正しています。原油価格や為替の影響を受けやすい点は、投資するうえで重要です。
INPEXの注目ポイント
- 石油・天然ガスの資源開発企業
- 海外で大規模なプロジェクトを展開
- LNGなど天然ガス関連事業にも注目
- 原油価格・為替の影響を受けやすい
INPEXは、エネルギー株の中でも**「資源価格や海外エネルギー市場の成長に注目したい人」**に向いている銘柄です。
一方で、電力会社やガス会社とは違い、原油・天然ガス価格など外部環境の影響を受けやすいため、安定性だけを理由に選ぶのはおすすめできません。
2.ENEOSホールディングス
証券コード:5020
ENEOSホールディングスは、日本最大級のエネルギー企業グループです。
石油製品を中心に、石油・天然ガス開発、機能材、電気、再生可能エネルギーなど幅広い事業を展開しています。
2026年3月期の売上高は11兆7,655億円、営業利益は4,666億円でした。会社は2026年3月期について、原油価格や在庫評価の影響などが業績に影響したと説明しています。
また、ENEOSは「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立を掲げ、エネルギー転換への取り組みも進めています。
ENEOSホールディングスの注目ポイント
- 国内最大級のエネルギー企業グループ
- 石油製品を中心に幅広い事業を展開
- 電気・再生可能エネルギーにも進出
- エネルギー転換への対応にも取り組む
ENEOSは、**「石油だけでなく、幅広いエネルギー事業に投資したい人」**にとって比較しやすい銘柄です。
ただし、原油価格や石油製品の市況によって業績が変動する可能性があるため、そこは確認しておきましょう。
3.関西電力
証券コード:9503
関西電力は、関西圏を中心に電力事業を展開する大手電力会社です。
電力の安定供給を中心に、送配電、情報通信、生活・ビジネス関連など幅広い事業を展開しています。
2026年3月期は、売上高4兆565億円、営業利益4,376億円でした。
一方、2027年3月期については、原子力利用率の低下や燃料市況の上昇、インフレによるコスト増などを前提として、営業利益2,500億円、親会社株主に帰属する当期純利益3,100億円を予想しています。
2026年7月には2027年3月期第1四半期決算も発表されています。
関西電力の注目ポイント
- 大手電力会社
- 電力という生活に欠かせないインフラを提供
- 原子力発電の稼働状況が業績に影響
- 電力需要や燃料価格なども重要
関西電力は、**「電力インフラを支える企業に長期投資したい人」**にとって候補となる銘柄です。
ただし、電力会社は燃料価格や発電設備、原子力発電所の稼働状況などによって業績が変化するため、単純に「電力会社だから安定」と考えないことが大切です。
4.東京ガス
証券コード:9531
東京ガスは、都市ガスを中心にエネルギー事業を展開する企業です。
都市ガスだけでなく、電力、海外エネルギー、ソリューションなどへ事業領域を広げています。
東京ガスは2026年度の経営計画で、2026年度のセグメント利益1,950億円、当期純利益1,340億円、ROE8.0%、ROIC4.8%を計画しています。2026~2028年度の中期経営計画では、「エネルギー」「ソリューション」「海外」の3事業の成長に注力するとしています。
東京ガスの注目ポイント
- 都市ガスを中心としたエネルギー企業
- 電力事業にも展開
- 海外エネルギー事業にも取り組む
- ソリューション事業などへ事業領域を拡大
東京ガスは、**「ガスを中心とした安定した事業基盤と、今後の事業拡大の両方を見たい人」**に向いている銘柄です。
5.J-POWER
証券コード:9513
J-POWER(電源開発)は、発電事業や電力卸売などを手掛ける電力会社です。
水力発電、火力発電などの電源を持ち、国内だけでなく海外でも発電事業を展開しています。
J-POWERは2026年7月31日に2027年3月期第1四半期決算を発表しており、最新の決算資料をIRサイトで公開しています。
また、同社は再生可能エネルギーや水素・脱炭素などの取り組みも進めています。
J-POWERの注目ポイント
- 発電事業を中心に展開
- 水力・火力など複数の電源を持つ
- 国内だけでなく海外事業も展開
- 再生可能エネルギーや脱炭素にも取り組む
J-POWERは、**「発電そのものを支える企業に注目したい人」**にとって比較候補となる銘柄です。
エネルギー株5銘柄を比較すると?
今回紹介した5銘柄を整理すると、以下のようになります。
| 銘柄 | 証券コード | 主な分野 | 注目ポイント |
|---|---|---|---|
| INPEX | 1605 | 石油・天然ガス | 資源価格・海外事業 |
| ENEOS HD | 5020 | 石油・エネルギー | 総合エネルギー事業 |
| 関西電力 | 9503 | 電力 | 電力インフラ・原子力 |
| 東京ガス | 9531 | ガス・電力 | 安定した顧客基盤・事業拡大 |
| J-POWER | 9513 | 発電 | 発電事業・海外・脱炭素 |
このように見ると、
資源ならINPEX
石油・総合エネルギーならENEOS
電力なら関西電力
ガスなら東京ガス
発電ならJ-POWER
というように、それぞれ違った特徴があります。
NISAでエネルギー株を選ぶときのポイント
① エネルギー価格の影響を確認する
エネルギー株を選ぶときに重要なのが、原油・天然ガスなどの価格です。
特にINPEXのような資源開発企業は、資源価格の変動が業績に大きく影響する可能性があります。
一方、電力会社やガス会社では、燃料価格や料金制度などが業績に影響します。
同じエネルギー株でも、何の価格変動に影響を受ける会社なのかを確認しましょう。
② 配当利回りだけで選ばない
エネルギー株には、配当を重視する投資家から注目される銘柄もあります。
しかし、
「配当利回りが高いからおすすめ」
とは限りません。
配当を継続できるだけの利益やキャッシュフローがあるのか、今後の事業に成長余地があるのかまで確認することが大切です。
高配当株を中心に探したい方は、**「高配当株おすすめ5選」**も参考にしてください。
③ 脱炭素・再生可能エネルギーへの対応を見る
エネルギー業界は、今後も大きな変化が予想される分野です。
従来型の石油・天然ガス・火力発電だけでなく、
- 再生可能エネルギー
- 水素
- アンモニア
- CCS
- 次世代電力網
など、新しいエネルギー関連分野への取り組みも重要になっています。
ENEOS、東京ガス、J-POWERなども、それぞれエネルギー転換や脱炭素に向けた取り組みを進めています。
④ 安定性と成長性のどちらを重視するか考える
エネルギー株を選ぶときは、
「安定性を重視する」
のか、
「資源価格やエネルギー需要の成長に期待する」
のかを考えると選びやすくなります。
例えば、電力・ガス会社と資源開発会社では、業績が動く要因がかなり違います。
⑤ 他の業種と組み合わせる
NISAで長期投資をするなら、エネルギー株だけに資金を集中させる必要はありません。
これまで紹介した、
- 半導体
- 通信
- エネルギー
のように、異なる業種を組み合わせる方法もあります。
前回の**「NISAで買いたい通信株おすすめ5選」や、最初に紹介した「NISAで買いたい半導体株おすすめ5選」**と比較してみるのもおすすめです。
半導体は成長性、通信は安定性、エネルギーはインフラ・資源というように、それぞれ異なる特徴があります。
エネルギー株をNISAで買うなら?
今回紹介した5銘柄は、同じエネルギー関連でも投資するポイントが違います。
資源開発ならINPEX
総合エネルギーならENEOS
電力インフラなら関西電力
ガス・エネルギーなら東京ガス
発電事業ならJ-POWER
というように、自分がどの分野に魅力を感じるかで選択肢が変わります。
ただし、この記事だけで「この銘柄を買えばいい」と判断するのはおすすめしません。
実際に購入する場合は、最新の決算、株価、PER、PBR、配当、業績予想などを確認しましょう。
特にエネルギー株は、原油価格、天然ガス価格、為替、燃料費、政策などの影響を受けるため、企業そのものだけでなく外部環境も確認することが重要です。
まとめ
今回は、NISAで長期保有を検討する候補として、エネルギー関連株を5銘柄紹介しました。
- INPEX
- ENEOSホールディングス
- 関西電力
- 東京ガス
- J-POWER
エネルギーは私たちの生活や日本の産業を支える重要な分野です。
一方で、原油・天然ガス価格、燃料費、為替、電力需要、政策など、さまざまな要因によって企業の業績が変化します。
そのため、
「エネルギー株だから安定」
と考えるのではなく、
「その会社はどのエネルギー分野で利益を生み出しているのか」
を見ることが大切です。
NISAで長期投資をする場合も、配当だけでなく、事業内容、成長性、財務状況、株価水準、リスクまで含めて比較しましょう。
次回は、さらに日本株の中でも重要な業種の一つである**「銀行株おすすめ5選」**を紹介します。
通信・半導体・エネルギーとはまた違った、金利や景気との関係が深い銀行株をNISAの長期投資という視点から比較していきます。


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