「NISAで長期保有するなら、どんな日本株を選べばいい?」
そんな人に注目されやすい業種の一つが、通信株です。
スマートフォンやインターネット、通信インフラは、今の生活に欠かせない存在になっています。
そのため通信会社には、景気が変化しても一定の需要が見込まれやすいという特徴があります。
また、通信会社の中には配当を重視している企業もあり、配当を受け取りながら長期保有する投資を考える人からも注目されています。
一方で、通信株ならどの銘柄でも同じというわけではありません。
通信事業を中心に安定性を重視する企業もあれば、AI・DX・金融・ECなどの分野で成長を目指す企業もあります。
そこで今回は、日本の通信関連企業の中から、NISAで長期保有を検討する候補として注目したい5銘柄を比較します。
前回の記事では、AIやデータセンターなどの成長テーマとも関係する**「NISAで買いたい半導体株おすすめ5選」**を紹介しました。
今回はそこから少し視点を変えて、安定性・配当・成長性に注目して通信株を見ていきましょう。
通信株はNISAで長期保有しやすい?
通信サービスは、スマートフォンやインターネットなど日常生活に密接に関わっています。
そのため通信会社は、長期投資を考えるうえで注目されやすい業種です。
また、大手通信会社には多くの顧客基盤があり、通信事業から安定した収益を得ながら、金融・DX・AIなどの新しい分野へ事業を広げている企業もあります。
NISAでは、成長投資枠で一定の条件を満たす上場株式などに投資できます。売却益や配当金などが非課税になることが大きなメリットです。
NISAの基本的な仕組みについては、**「NISAとは?初心者向けに仕組みとメリットを解説」**でも詳しく解説しています。
ただし、NISAを利用すれば株価が下がらないわけではありません。
通信株であっても、業績や市場環境によって株価が変動する可能性があります。
そのため、「通信株だから安心」と決めつけず、企業ごとの特徴を比較することが大切です。
通信株おすすめ5選
今回比較するのは、以下の5銘柄です。
- NTT
- KDDI
- ソフトバンク
- 楽天グループ
- 沖縄セルラー電話
同じ通信関連株でも、事業内容や成長戦略は大きく異なります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
1.NTT
証券コード:9432
NTTは、日本を代表する通信グループです。
通信インフラを基盤として、総合ICT事業、地域通信事業、グローバル・ソリューション事業など幅広い事業を展開しています。
NTTの2025年度の営業収益は14兆4,091億円。2026年度は15兆600億円の営業収益を予想しています。
通信だけでなく、AIやIOWNなど次世代の通信・デジタル技術にも取り組んでいる点が特徴です。
NTTの注目ポイント
- 大手通信グループとしての強固な事業基盤
- 通信インフラを中心とした幅広い事業
- AI・IOWNなど次世代技術にも取り組む
- 長期保有を検討しやすい大型株
NTTは、通信株の中でも安定した事業基盤と将来の通信技術の両方に注目したい人に向いている銘柄です。
2.KDDI
証券コード:9433
KDDIは、携帯電話や通信サービスを中心に展開する大手通信会社です。
通信事業を基盤としながら、金融、DX、IoT、データセンターなどの成長領域にも事業を広げています。
2026年3月期の連結売上高は6兆719億円で、前期比4.1%増。営業利益は1兆991億円で、前期比1.1%増となりました。KDDIは、モバイルの成長に加えてDXなどの成長領域が業績を支えたと説明しています。
KDDIの注目ポイント
- 大手通信会社としての顧客基盤
- 通信以外の事業にも展開
- DX・金融・データセンターなどの成長領域
- 通信の安定性と成長性の両方を見やすい
KDDIは、通信事業の安定性だけでなく、周辺事業の成長にも期待したい人にとって比較しやすい銘柄です。
3.ソフトバンク
証券コード:9434
ここでいうソフトバンクは、通信会社のソフトバンク株式会社です。
ソフトバンクグループ株式会社とは別会社なので、投資する際には証券コードも確認しておきましょう。
ソフトバンク株式会社は、コンシューマ向け通信サービスを中心に、法人向け事業、メディア・EC、ファイナンスなど幅広い事業を展開しています。
2026年3月期の売上高は7兆387億円、営業利益は1兆426億円。2027年3月期については売上高7兆5,000億円、営業利益1兆1,000億円を予想しています。
また、AIを成長戦略の重要テーマとして掲げています。
ソフトバンクの注目ポイント
- 通信事業を基盤としている
- 法人向けIT・デジタルサービスにも展開
- メディア・ECや金融などにも事業を拡大
- AIを成長戦略の一つとしている
ソフトバンクは、単純な通信株というより、通信を基盤にAI・デジタル分野へ事業を広げる企業として見ると分かりやすいでしょう。
4.楽天グループ
証券コード:4755
楽天グループは、通信だけでなく、EC、金融、デジタルコンテンツなど幅広いサービスを展開しています。
通信事業では楽天モバイルを展開しており、NTT、KDDI、ソフトバンクとは異なる特徴を持っています。
楽天グループでは、EC・金融・通信などのサービスを組み合わせた「楽天エコシステム」を成長戦略の一つとしています。2026年度第1四半期の決算資料も公開されています。
楽天グループの注目ポイント
- 通信以外にもEC・金融など幅広い事業を展開
- 楽天のサービスを組み合わせた経済圏
- 楽天モバイルの成長が重要なポイント
- 大手通信3社とは異なる成長型の通信関連銘柄
ただし、楽天グループは「安定した通信株」というより、通信事業を含むグループ全体の成長性を見る銘柄と考えたほうが分かりやすいでしょう。
そのため、NTTやKDDIなどとはリスクの性質が異なることにも注意が必要です。
5.沖縄セルラー電話
証券コード:9436
沖縄セルラー電話は、沖縄県を主要な事業基盤とする通信会社です。
携帯電話サービスなどの電気通信事業を中心に展開しています。
2026年3月期の営業収益は863億4,800万円、営業利益は186億9,300万円で、それぞれ前期比で増加しました。
大手通信3社とは異なり、沖縄という地域に根ざした通信事業を展開していることが大きな特徴です。
沖縄セルラー電話の注目ポイント
- 沖縄県を中心とした通信事業
- 地域に根ざした事業基盤
- 大手通信会社とは異なる地域特化型
- 通信以外の事業にも展開
通信株を比較するときに、全国規模の大手だけではなく、地域に強い通信会社にも注目したい人にとって候補となる銘柄です。
5銘柄を比較するとどう違う?
今回紹介した5銘柄を簡単に整理すると、以下のようになります。
| 銘柄 | 証券コード | 主な特徴 | 注目ポイント |
|---|---|---|---|
| NTT | 9432 | 大手通信グループ | 安定性・通信基盤・次世代技術 |
| KDDI | 9433 | 大手通信会社 | 通信・DX・金融など |
| ソフトバンク | 9434 | 通信・IT | 通信・AI・デジタル |
| 楽天グループ | 4755 | 通信・EC・金融 | 楽天経済圏・通信事業の成長 |
| 沖縄セルラー電話 | 9436 | 地域通信 | 沖縄での事業基盤 |
このように見ると、同じ「通信株」でもかなり性格が違います。
安定性を重視するのか
配当を重視するのか
成長性を重視するのか
によって、注目する銘柄は変わってきます。
NISAで通信株を選ぶときの5つのポイント
① 通信事業だけでなく会社全体を見る
現在の大手通信会社は、通信だけを行っている企業ではありません。
金融、AI、DX、データセンター、ECなど、さまざまな事業を展開しています。
そのため、
「通信会社だから安定している」
と単純に考えるのではなく、会社全体の事業構造を見ることが重要です。
個別株の基本的な選び方については、**「日本株の選び方を初心者向けに解説」**も参考にしてください。
② 配当利回りだけで選ばない
通信株は配当を重視する投資家からも注目されやすい業種です。
しかし、
「配当利回りが高いから買う」
だけでは十分とはいえません。
配当を継続できるだけの利益やキャッシュフローがあるのか、今後も事業を成長させられるのかなどを確認する必要があります。
配当を重視して銘柄を探している方は、**「高配当株おすすめ5選」**もあわせてチェックしてみてください。
③ 通信料金だけで業績を判断しない
通信会社の業績は、通信料金だけで決まるわけではありません。
金融、法人向けサービス、DX、AI、ECなど、さまざまな事業が業績に影響します。
特に大手通信会社では、通信以外の事業が今後の成長を左右する可能性もあります。
④ 安定性と成長性のどちらを重視するか考える
通信株を選ぶときは、
「安定性を重視する」
のか、
「成長性を重視する」
のかを考えてみましょう。
例えば、NTTやKDDIは大規模な通信基盤を持つ一方、楽天グループは通信事業の成長を含めたグループ全体の成長性を見る必要があります。
同じ通信関連株でも、投資スタイルは大きく異なります。
⑤ 他の業種と組み合わせる
NISAで長期投資をするなら、通信株だけに資金を集中させる必要はありません。
例えば、
- 半導体
- 通信
- エネルギー
- 銀行
- 商社
- インフラ
など、異なる業種を組み合わせる方法があります。
前回紹介した**「NISAで買いたい半導体株おすすめ5選」**と今回の通信株を比較してみるのもおすすめです。
半導体は成長性、通信は安定性というように、異なる特徴を持つ業種を組み合わせることで、ポートフォリオ全体を考えやすくなります。
結局、どの通信株がいい?
今回紹介した5銘柄は、それぞれ特徴が異なります。
大手通信グループならNTT
通信+周辺事業ならKDDI
通信+AI・デジタルならソフトバンク
通信+EC・金融などの成長性なら楽天グループ
地域密着型なら沖縄セルラー電話
というように考えると比較しやすくなります。
ただし、「この銘柄なら必ず上がる」というものではありません。
NISAで長期保有を検討する場合も、購入前には最新の決算、株価、PER、PBR、配当、業績予想などを確認しましょう。
また、NISAの成長投資枠で購入する場合は、実際に対象商品となっているかを利用している証券会社などで確認することも大切です。
まとめ
今回は、NISAで長期保有を検討する候補として、通信関連株を5銘柄紹介しました。
- NTT
- KDDI
- ソフトバンク
- 楽天グループ
- 沖縄セルラー電話
通信株の魅力は、私たちの生活に欠かせない通信インフラを支える企業が多いことです。
一方で、通信業界も競争、設備投資、料金政策、技術革新などの影響を受けます。
そのため、
「通信株だから安心」
と考えるのではなく、
「その会社が今後どの分野で利益を伸ばしていくのか」
を見ることが重要です。
NISAで長期投資をするなら、配当だけでなく、事業の成長性、財務状況、株価水準まで含めて比較してみましょう。
次回は、通信とはまた違った視点から、**「NISAで買いたいエネルギー株おすすめ5選」**を紹介します。
電力・石油・ガスなど、私たちの生活や産業に欠かせないエネルギー分野の中から、長期保有を検討する候補を比較していきます。


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