全世界株式はどうやって選べばいい?
NISAやインデックス投資を調べていると、
「全世界株式を買いたいけど、商品が多くて分からない」
「『オール・カントリー』って何?」
「どの全世界株式を選べばいい?」
「S&P500と比べて何を見ればいい?」
と迷うことがあります。
全世界株式は、複数の国や地域の株式に幅広く投資できるのが大きな特徴です。
ただし、
「全世界株式なら、どの商品を買っても同じ」
というわけではありません。
商品によって、
- 連動する指数
- 投資対象
- 信託報酬などのコスト
- 銘柄数
- 米国の比率
- 新興国の扱い
- NISAの対象
などが異なる場合があります。
この記事では、40代会社員が全世界株式を選ぶときに確認したいポイントを、初心者向けに分かりやすく解説します。
全世界株式とは?
全世界株式とは、
世界の複数の国や地域の株式に幅広く投資することを目指す商品・投資方法
です。
例えば、
- 日本
- 米国
- イギリス
- カナダ
- フランス
- 中国
- インド
など、複数の国・地域の企業に投資する商品があります。
ただし、
全世界株式=世界中のすべての企業に投資する
という意味ではありません。
どの指数を対象にしているかによって、投資対象や銘柄数などが変わります。
「全世界株式」という名前だけで選ばない
全世界株式には、さまざまな指数があります。
例えば、
MSCI ACWI
は、先進国と新興国の大型株・中型株を対象とする代表的なグローバル株式指数の一つです。
一方、別の指数では、
- 小型株を含む
- 特定地域を除く
- 投資対象国が違う
など、投資範囲が異なる場合があります。
だから、
「全世界株式」という名前だけでなく、どの指数に連動するのかを見る
ことが大切です。
全世界株式の選び方① 連動する指数を確認する
最初に確認したいのが、
「どの指数への連動を目指しているか?」
です。
例えば、
- MSCI ACWI
- FTSE Global All Cap
など、世界の株式市場を対象とする代表的な指数があります。
同じ「全世界株式」と呼ばれていても、指数によって投資範囲は異なります。
そのため、
商品名だけで判断せず、目論見書などで確認する
ようにしましょう。
選び方② どの国・地域が含まれているか確認する
「全世界」と書いてあっても、
どの国が含まれているか
は商品によって確認する必要があります。
例えば、
- 先進国
- 新興国
- 日本
- 米国
- 欧州
- アジア
など、投資対象を確認しましょう。
特に、
新興国を含むのか
はチェックしておきたいポイントです。
全世界株式には米国がかなり含まれることがある
これは非常に重要です。
「全世界株式なら、米国への投資は少ない」
と思っている人もいるかもしれません。
しかし、世界の株式市場では米国企業の規模が非常に大きいため、時価総額を基準にする指数では米国の比率が高くなることがあります。
つまり、
全世界株式=米国をほとんど含まない
ではありません。
商品によっては米国株がかなり大きな割合を占めます。
選び方③ 信託報酬などのコストを確認する
長期投資では、
コスト
も重要です。
特に確認したいのが、
信託報酬
です。
信託報酬は、投資信託を保有している間にかかる運用管理費用です。
同じような指数に連動する商品が複数あるなら、
どちらのコストが低いか
を比較してみましょう。
小さな差に見えても、長期間保有する場合には積み重なる可能性があります。
投資信託を選ぶときに確認したい基本的なポイントについては、「投資信託の選び方7つのポイント|40代会社員がNISAで見るべき項目」も参考にしてください。
手数料だけで決めない
ただし、
「一番手数料が安い商品を買えばいい」
というわけではありません。
例えば、
- 連動する指数
- 投資対象
- 純資産総額
- NISA対象
- 運用方法
- 分配方針
なども確認しましょう。
つまり、
コスト+商品内容+自分との相性
で考えることが大切です。
選び方④ 純資産総額を確認する
次に確認したいのが、
純資産総額
です。
これは、その投資信託の規模を見るための数字の一つです。
純資産総額が大きい商品には、多くの投資家から資金が集まっている場合があります。
ただし、
純資産総額が大きい=絶対に優れた商品
ではありません。
あくまで判断材料の一つとして考えましょう。
純資産総額の推移も見る
純資産総額は、
- 投資家からの資金流入
- 投資家による売却
- 保有している株式などの価格変動
によって変化します。
そのため、
現在の金額だけではなく、これまでどう推移してきたか
を見るのも一つの方法です。
選び方⑤ 銘柄数・分散範囲を確認する
全世界株式の大きなメリットは、
幅広い企業に分散できること
です。
そこで、
「何銘柄くらいに投資しているのか?」
も確認してみましょう。
ただし、
銘柄数が多ければ必ず良い
というわけではありません。
どの国・地域・企業に投資しているかという、
分散の中身
を見ることが重要です。
選び方⑥ NISAの対象か確認する
NISAを利用するなら、
「この全世界株式はNISAで購入できる?」
という点も確認しましょう。
現在のNISAには、
- つみたて投資枠
- 成長投資枠
があります。
金融庁は、つみたて投資枠の対象商品を公表しており、2026年7月にも対象商品一覧を更新しています。
そのため、
「全世界株式だから全部NISAで買える」
と考えるのではなく、実際の商品がどの投資枠の対象なのかを確認しましょう。
NISA対象だから値下がりしないわけではない
ここはしっかり覚えておきたいところです。
NISAは、
税制上の優遇制度
です。
投資商品の値下がりリスクをなくす制度ではありません。
全世界株式をNISAで購入しても、
元本割れする可能性があります。
そのため、
「NISA対象だから安全」
ではなく、
「NISAという制度を使って、どの商品に投資するか」
と考えましょう。
選び方⑦ 自分が長期間続けられるか
最後のポイントは、
自分が長期間続けられるか
です。
全世界株式も株式投資なので、
市場が大きく下落することがあります。
例えば、
100万円投資
↓
70万円まで下落
という状況も考えられます。
そのとき、
「怖くなったから全部売る」
となってしまうなら、自分にとって投資金額が大きすぎる可能性があります。
商品選びでは、
「どれくらい増えそうか」
だけではなく、
「どれくらい下がっても続けられるか」
も考えましょう。
「オール・カントリー」って何?
全世界株式を調べていると、
「オルカン」
という言葉をよく見かけます。
これは一般的に、
「オール・カントリー」
を略した呼び方です。
特定の商品の正式名称ではなく、全世界株式系の商品を指す文脈で使われることがあります。
ただし、
「オルカン=すべての全世界株式商品が同じ」
という意味ではありません。
実際の商品名や連動指数を確認しましょう。
S&P500と全世界株式、どっちを選ぶ?
ここで、
「S&P500と全世界株式のどっちにしよう?」
と迷うかもしれません。
簡単に考えると、
S&P500
米国企業を重視
全世界株式
世界の複数国・地域に分散
という違いがあります。
どちらが絶対に正解というわけではありません。
自分の考え方に合うほうを選ぶことが大切です。
S&P500との詳しい比較については、
「S&P500と全世界株式はどっち?40代会社員の選び方を徹底比較」
も参考にしてください。
S&P500と全世界株式を両方買う場合は注意
両方を購入すること自体が悪いわけではありません。
ただし、
全世界株式にも米国株が含まれる
ため、
S&P500
+
全世界株式
とすると、
米国株への投資比率がかなり高くなる
可能性があります。
「両方買えば必ず分散が増える」
とは限らないので、自分の資産全体でどの地域にどれくらい投資しているかを確認しましょう。
40代会社員なら長期目線で考える
40代から投資を始める場合、
「もう遅いかな?」
と思うことがあるかもしれません。
でも、例えば65歳まで20年あるなら、
20年間という長期の運用期間
を考えられます。
毎月3万円を20年間積み立てれば、
元本は720万円。
毎月5万円なら、
元本は1,200万円。
もちろん、これは積み立てた元本の合計です。
実際の資産額は市場の値動きによって変わるため、将来の利益を保証するものではありません。
無理な金額で積み立てない
「早く資産を増やしたい」
という気持ちは分かります。
でも、
投資のために生活が苦しくなるのは本末転倒です。
例えば、
毎月1万円から始める
↓
家計に余裕が出る
↓
2万円に増やす
↓
さらに収入が増えたら3万円
という方法もあります。
大切なのは、
長く続けられる金額
です。
生活防衛資金は別に確保する
全世界株式も元本保証ではありません。
そのため、
- 家賃
- 食費
- 光熱費
- 急な出費
- 数年以内に使う予定のお金
などを投資に回すのは避けましょう。
基本的には、
すぐ使うお金 → 現金
長期間使わないお金 → 投資
と分けて考えると分かりやすくなります。
人気ランキングだけで決めない
ネットで、
「おすすめ全世界株式ランキング」
などを見かけることがあります。
ランキングは参考になりますが、
1位の商品=自分にとって最高の商品
とは限りません。
投資期間や家計、リスク許容度は人それぞれだからです。
ランキングを見るなら、
「なぜこの商品が選ばれているのか?」
まで確認するようにしましょう。
目論見書を確認する
商品を購入する前には、
目論見書
も確認しましょう。
目論見書には、
- 投資対象
- 運用方針
- リスク
- 手数料
- その他の重要事項
などが記載されています。
全部を細かく理解する必要はありません。
まずは、
「この商品は何に投資しているのか」
「どんなリスクがあるのか」
「どれくらいコストがかかるのか」
を確認するだけでも大きな違いです。
全世界株式を選ぶときのチェックリスト
最後に、購入前にこの7項目を確認してみましょう。
☑ ① 連動する指数
何の指数をベンチマークにしている?
☑ ② 投資対象
どの国・地域が含まれている?
☑ ③ コスト
信託報酬などはいくら?
☑ ④ 純資産総額
ファンドの規模や推移は?
☑ ⑤ 分散範囲
何銘柄・何地域に投資している?
☑ ⑥ NISA対象
つみたて投資枠・成長投資枠のどちらで買える?
☑ ⑦ 長期で続けられるか
大きく下落しても冷静に保有できる?
まとめ|全世界株式は「中身」を見て選ぼう
全世界株式は、世界の複数の国・地域に幅広く投資できることが大きな特徴です。
ただし、
「全世界株式なら何でも同じ」
ではありません。
選ぶときは、
- 連動する指数
- 投資対象
- 信託報酬などのコスト
- 純資産総額
- 分散範囲
- NISA対象か
- 自分が長期間続けられるか
を確認しましょう。
そして、
「人気だから買う」
ではなく、
「自分の投資目的に合っているから選ぶ」
という考え方を持つことが大切です。
40代からの資産形成でも、長期・積立・分散という考え方を取り入れることはできます。
生活防衛資金を確保したうえで、無理のない金額から、自分に合った方法で始めてみましょう。


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