「金に投資してみたいけど、どうやって買えばいいの?」
金投資に興味を持った初心者が、最初に迷いやすいのが「投資方法」です。
金への投資といっても、実際には、
- 金地金や金貨を購入する
- 純金積立を利用する
- 金ETFを購入する
- 金に連動する投資信託を購入する
- 金鉱株など、金に関連する企業へ投資する
など、いくつかの方法があります。
同じ「金への投資」でも、実際に金そのものを持つ方法と、金融商品を通じて金価格の値動きを利用する方法では、仕組みが大きく違います。
この記事では、金投資の代表的な5つの方法について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを初心者向けに解説します。
そもそも金投資にはどんな方法がある?
まず、金投資の方法を大きく整理してみましょう。
| 投資方法 | 金そのものを保有 | 少額から始めやすい | 保管の手間 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 金地金・金貨 | ○ | △ | あり | 実物の金を保有 |
| 純金積立 | ○ | ○ | 基本的に自分で保管しない | 少額からコツコツ購入 |
| 金ETF | × | ○ | なし | 株式のように取引 |
| 金関連の投資信託 | × | ○ | なし | 投資信託として保有 |
| 金鉱株 | × | ○ | なし | 金鉱会社の株式に投資 |
このように、金投資といっても「何に投資しているのか」が違います。
ここを理解しておくことが大切です。
① 金地金・金貨を購入する
もっとも分かりやすい方法が、金そのものを購入する方法です。
金地金、いわゆるゴールドバーや、金貨などを購入して保有します。
実物の金を自分で持つため、
「金を所有している」
という感覚を得やすいのが特徴です。
金地金・金貨のメリット
大きなメリットは、実物資産として金を保有できることです。
金融機関や企業が発行する株式や債券とは違い、金そのものを所有します。
また、金は世界的に取引されている資産であり、投資だけでなく宝飾品や中央銀行の準備資産など、幅広い需要があります。
金そのものの特徴については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
また、金の価値を支える「希少性」についてはこちらです。
👉なぜ金は希少なのか?金の価値を支える「希少性」の秘密
金地金・金貨のデメリット
一方で、実物を保有するからこその注意点があります。
まず考えたいのが保管方法です。
自宅で保管するなら盗難などへの対策が必要になります。
また、購入時と売却時には価格差や手数料などが発生する場合があります。
そのため、
「金そのものを所有したい」
という人には向いていますが、
「手軽に売買したい」
という人には別の方法のほうが使いやすい場合があります。
② 純金積立
2つ目は、純金積立です。
純金積立は、毎月など決めた金額で金を少しずつ購入していく方法です。
一度にまとまった金額を使って金を購入するのではなく、少額からコツコツ積み立てられるサービスがあります。
金保有者の投資方法として、純金積立は金地金や金ETFなどと並んで利用されている方法の一つです。
純金積立のメリット
最大のメリットは、少額から始めやすいことです。
例えば、
「毎月少しずつ金を購入したい」
という人には分かりやすい方法です。
また、購入するタイミングを一度に決めるのではなく、定期的に購入することで、価格が高いときだけ一括購入してしまうリスクを抑える考え方にもつながります。
ただし、積立だから損をしないわけではありません。
金価格が下落すれば、保有している金の評価額も下がります。
純金積立のデメリット
純金積立では、サービスによって購入手数料や売買手数料、保管料などのコストが異なります。
そのため、始める前に、
- 購入手数料
- 売却時の手数料
- 保管料
- 積立方法
- 最低積立金額
などを確認しておきましょう。
「少額だから簡単」と考えず、コストまで含めて比較することが大切です。
③ 金ETF
3つ目は、金ETFです。
ETFとは「Exchange Traded Fund」の略で、日本語では「上場投資信託」と呼ばれます。
ETFは証券取引所に上場しており、株式と同じように市場で売買できるのが特徴です。
金ETFには、金価格への連動を目指す商品があります。
つまり、金の現物を自宅に保管するのではなく、証券口座を通じて金価格に連動する金融商品へ投資する方法です。
金ETFのメリット
大きなメリットは、証券口座から売買しやすいことです。
金地金のように、自分で金庫を用意して保管する必要もありません。
また、株式と同じように取引所で売買できるため、価格を確認しながら取引できます。
すでに証券口座を持っている人なら、比較的始めやすい方法の一つです。
例えば証券口座を使って投資をしている人は、DMM株や松井証券などのサービスを確認し、自分が利用しやすい環境を選ぶ方法があります。
ただし、実際に購入できる商品や取引条件は証券会社によって異なるため、事前に確認しましょう。
金ETFのデメリット
金ETFにもコストがあります。
代表的なのが、ETFを保有することで発生する信託報酬などのコストです。
また、ETFそのものを保有するため、金地金を自分で所有する場合とは仕組みが違います。
「金そのものを手元に持ちたい」という人には、金ETFより現物のほうが目的に合うでしょう。
④ 金に連動する投資信託
4つ目は、金価格への連動を目指す投資信託です。
投資信託は、投資家から集めたお金をまとめて運用する金融商品です。
金に関連する投資信託にもさまざまなタイプがあるため、購入前には、
- 何に投資しているのか
- 金価格との連動をどのように目指しているのか
- 信託報酬はいくらか
- 為替の影響を受けるのか
- NISAの対象商品なのか
などを確認する必要があります。
特にNISAについては注意が必要です。
「金に投資する商品だからNISAで買える」わけではありません。
NISAで購入できるかどうかは、個別の商品が制度の対象になっているかによって決まります。
金融庁もNISAの対象商品を一覧で公表しているため、購入前に確認することが大切です。
⑤ 金鉱株に投資する
5つ目は、少し性質が違う方法です。
それが金鉱会社など、金に関連する企業の株式へ投資する方法です。
金鉱会社は、金を採掘・生産する企業です。
そのため、金価格が上昇すると企業の収益環境が改善する可能性があります。
ただし、
金鉱株=金そのもの
ではありません。
企業の業績や経営状況、採掘コスト、株式市場全体の動きなど、金価格以外の要因にも大きく影響されます。
そのため、
「金価格に投資したい」
という目的なら、金ETFや金関連の投資信託などとは性質が違うことを理解しておきましょう。
5つの投資方法を比較してみよう
ここまでの方法を整理すると、次のようになります。
金地金・金貨
向いている人
- 実物の金を所有したい
- 長期保有を考えている
- 保管方法を自分で管理できる
注意点
- 保管が必要
- 購入・売却時のコストを確認する必要がある
純金積立
向いている人
- 少額から始めたい
- 毎月コツコツ購入したい
- 金を長期的に積み立てたい
注意点
- 手数料などのコストを確認する
- 金価格が下落する可能性がある
金ETF
向いている人
- 証券口座から売買したい
- 金価格への連動を目指す商品に投資したい
- 実物の保管をしたくない
注意点
- 信託報酬などのコストがある
- 商品ごとに仕組みが違う
金関連の投資信託
向いている人
- 投資信託で金への投資をしたい
- 積立投資を利用したい
- 証券口座でまとめて管理したい
注意点
- 商品ごとの運用方法を確認する
- 信託報酬などのコストを確認する
- NISA対象かどうかは商品ごとに確認する
金鉱株
向いている人
- 金そのものではなく、金関連企業への投資にも興味がある
- 企業分析も含めて投資したい
注意点
- 金価格以外の要因でも株価が動く
- 金そのものへの投資とは性質が違う
初心者なら何を選べばいい?
ここで、
「結局、初心者はどれを選べばいいの?」
と思うかもしれません。
しかし、全員に共通する正解はありません。
例えば、
実物を持ちたいなら金地金・金貨。
少額からコツコツ購入したいなら純金積立。
証券口座で売買したいなら金ETF。
投資信託として保有したいなら金関連の投資信託。
金に関連する企業そのものに投資したいなら金鉱株。
というように、自分の目的から考えると選びやすくなります。
金投資では「何を買うか」だけでなく「コスト」も重要
金投資を始めるときには、価格だけを見てはいけません。
投資方法によって、
- 購入手数料
- 売却手数料
- 保管料
- 信託報酬
- スプレッド
- その他の管理コスト
などが異なります。
例えば、毎月少額で積み立てる場合、1回あたりの手数料が小さく見えても、長期間続けると無視できない金額になる可能性があります。
そのため、商品を選ぶときは、
「金価格がどう動くか」だけではなく「いくらコストがかかるか」
も確認しましょう。
金投資は「安全だから」という理由だけで選ばない
前回の記事では、金が「安全資産」と呼ばれる理由について解説しました。
ここでも重要なのは、
安全資産=値下がりしない資産ではない
ということです。
金にも価格変動があります。
また、金そのものは配当金や利息を生みません。
金価格がなぜ上がったり下がったりするのかについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
金利も金価格に影響する重要な要素です。
こうした関係を理解したうえで、自分に合った投資方法を考えることが大切です。
会社員が金投資を始めるなら
会社員の場合、毎月の給与から少しずつ投資資金を作ることができます。
そのため、
「毎月一定額を金に投資したい」
という場合には、純金積立や投資信託などが選択肢になります。
一方で、
「証券口座で株式と一緒に管理したい」
なら、金ETFなどが候補になります。
「実物資産として金を持っておきたい」
なら、金地金や金貨という選択肢があります。
大切なのは、最初から「これが一番」と決めることではありません。
自分が金に何を期待しているのか
を考えることです。
金投資を始める前に確認したい5つのポイント
最後に、投資方法を選ぶ前に確認しておきたいことをまとめます。
1.何のために金を持つのか
資産分散なのか、インフレへの備えなのか、実物資産を持ちたいのか。
目的によって適した方法は変わります。
2.どのくらいの期間保有するのか
短期売買なのか、長期保有なのかによって、重視するポイントも変わります。
3.どのくらいのコストがかかるのか
購入時だけではなく、保有中や売却時のコストまで確認しましょう。
4.価格変動に耐えられるか
金も価格が下落することがあります。
「安全資産だから大丈夫」と考えず、値下がりする可能性を理解しておきましょう。
5.自分の資産全体で考える
金だけを見るのではなく、預金、株式、債券などを含めた資産全体で考えることが重要です。
まとめ|金投資は「自分に合った方法」を選ぶことが大切
金への投資方法には、さまざまな選択肢があります。
代表的なのは、
- 金地金・金貨
- 純金積立
- 金ETF
- 金関連の投資信託
- 金鉱株
の5つです。
それぞれ、
実物を持てるのか
少額から始めやすいのか
保管が必要なのか
どんなコストがかかるのか
金価格以外の要因をどの程度受けるのか
といった違いがあります。
そのため、
「金に投資するなら、この方法が絶対に正解」
というものはありません。
大切なのは、金投資の目的を明確にして、自分の資産状況や投資期間、リスク許容度に合った方法を選ぶことです。
また、金は「安全資産」と呼ばれることがありますが、価格が下落することもあります。
金投資を始める前には、メリットだけではなく、価格変動やコストなどのデメリットもしっかり理解しておきましょう。
次回は、金投資の中でも特に利用されることが多い**「純金積立」**について、仕組みやメリット・デメリットをさらに詳しく解説します。
会社員マネー戦略室では、金・株式・NISA・iDeCoなど、会社員が知っておきたいお金と投資の基本を初心者向けに解説しています。
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※この記事は金投資に関する一般的な情報を提供するものであり、特定の金融商品や証券会社を推奨するものではありません。投資には元本割れなどのリスクがあります。手数料やNISAの対象可否などは、実際に利用する商品・サービスの最新情報をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。


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