貯金と投資、どっちを優先すればいい?
「貯金と投資、結局どっちを優先すればいい?」
「銀行に置いておくより投資したほうがいい?」
「NISAを始めたいけど、貯金が少なくても大丈夫?」
「40代からなら、貯金と投資をどう分ければいい?」
資産形成を始めると、こんな疑問が出てきます。
結論から言うと、
貯金か投資か、どちらか一方を選ぶ必要はありません。
大切なのは、
「いつ使うお金なのか」
によって、置き場所を分けることです。
例えば、
- 近いうちに使うお金 → 貯金
- 急な出費に備えるお金 → 貯金
- 10年以上使わない予定のお金 → 投資
というように分けると考えやすくなります。
この記事では、40代から資産形成を始める人に向けて、貯金と投資の役割、具体的なお金の分け方、NISAやiDeCoの活用方法について解説します。
貯金と投資は「役割」が違う
まず覚えておきたいのが、
貯金と投資は競争相手ではない
ということです。
それぞれに違った役割があります。
貯金の役割
貯金は、
「近いうちに使うお金を守る」
ために向いています。
例えば、
- 家賃
- 生活費
- 車検
- 引っ越し
- 家電の買い替え
- 急な病気やケガ
- 冠婚葬祭
などです。
必要なときにすぐ使えることが、貯金の大きなメリットです。
投資の役割
一方、投資は、
「すぐには使わないお金を長期的に育てる」
ことを目的にできます。
例えば、
- 老後資金
- 10年以上先の資金
- 長期的な資産形成
などです。
ただし、投資には価格変動があります。
購入したときより価格が下がることもあるため、
「必要なときに必ず元本が残っている」とは限りません。
だからこそ、近いうちに使う予定のお金を無理に投資へ回さないことが重要です。
まずは生活防衛資金を確保する
投資を始める前に考えたいのが、
生活防衛資金
です。
生活防衛資金とは、
病気やケガ、失業、転職、突然の大きな出費などに備えて確保しておく現金のことです。
例えば毎月の生活費が20万円なら、
6か月分で120万円。
1年分なら240万円です。
ただし、必要な金額は人によって違います。
会社員なのか、自営業なのか。
家族がいるのか。
住宅費はいくらなのか。
こうした条件によって必要な生活防衛資金も変わります。
そのため、
「必ず○か月分必要」と決めつけるのではなく、自分の生活に合わせて考える
ことが大切です。
貯金が少ない状態で投資を始めてもいい?
ここもよくある疑問です。
例えば貯金が20万円しかないのに、
「投資を始めたほうがいいから全部NISAに入れよう」
という考え方はおすすめできません。
突然、
- 病気になる
- 車が故障する
- 家電が壊れる
- 仕事を休む
などの出来事が起きる可能性があります。
そのときに現金がなければ、投資資産を売却しなければならなくなるかもしれません。
しかも、投資商品の価格が下落しているタイミングだったら、損失を確定させることにもなります。
だから、
「投資できるお金=手元にあるお金全部」
ではありません。
では、いくら貯金があればいい?
これも、
「40代なら○○万円」
という正解はありません。
考え方としては、
① 近いうちに使うお金
現金で確保する。
② 急な出費に備えるお金
生活防衛資金として確保する。
③ 10年以上使わない予定のお金
長期的な資産形成を検討する。
という分け方が分かりやすいでしょう。
つまり、
「金額」だけではなく「使う時期」で分ける
ことがポイントです。
40代の貯金額や平均・中央値について詳しく知りたい方は、「40代の貯金はいくらあれば安心?平均・中央値と今からできる資産形成」も参考にしてください。
例えば毎月5万円の余裕がある場合
毎月の収入と支出を計算して、
毎月5万円余る
とします。
この5万円を全部投資する必要はありません。
例えば、
貯金:2万円
NISA:2万円
iDeCo:1万円
という分け方があります。
あるいは、
貯金:3万円
NISA:2万円
でもいいでしょう。
逆に、すでに十分な現金を確保できているなら、
NISA:4万円
iDeCo:1万円
というように投資の割合を増やすことも考えられます。
大切なのは、
自分の現在の貯金額と今後の支出予定を見て決めること
です。
40代なら「現金+投資」で考える
40代からの資産形成では、
現金と投資を別々に考えるのではなく、家計全体で考える
のがおすすめです。
例えば、
現金
生活防衛資金
↓
数年以内に使う予定のお金
投資
10年以上使わない予定のお金
↓
老後資金
というように役割を分けます。
こうしておけば、
「投資しているから貯金がない」
という状態を避けやすくなります。
40代から資産形成を始める具体的な方法については、「40代から始める資産形成|老後までにいくら必要?NISA・iDeCoで準備する方法」もあわせてご覧ください。
NISAは「長期的に使わないお金」に向いている
NISAでは、投資による利益が非課税になる制度を利用できます。
現在のNISAには、
- つみたて投資枠
- 成長投資枠
があります。
年間投資枠は合計360万円。
非課税保有限度額は1,800万円です。
また、非課税保有期間は無期限です。
ただし、NISAは預金ではありません。
投資した商品の価格が下落する可能性があります。
そのため、
「来月使う予定のお金」や「生活防衛資金」までNISAに入れる
のではなく、長期的に使わない予定のお金で利用することを考えましょう。
NISAとiDeCoの違いや、どちらを優先すればいいのか迷っている方は、「NISAとiDeCoはどっちを優先?違いとおすすめの使い分け」も参考にしてください。
iDeCoは「老後専用のお金」と考える
iDeCoはNISA以上に、
「老後まで使わないお金」
として考える必要があります。
iDeCoには、
- 掛金の所得控除
- 運用益の非課税
- 受け取り時の税制優遇
などのメリットがあります。
一方で、原則として60歳まで引き出せません。
そのため、
「老後まで使わないと決めたお金」
を準備するのに向いています。
NISAよりも自由度が低いからこそ、老後資金を別枠で準備しやすいというメリットもあります。
貯金だけではダメなの?
もちろん、貯金も大切です。
特に、
数年以内に使う予定のお金
は現金で持っておくことが重要です。
ただし、長期間使わないお金まで全部現金にしておくと、物価上昇によって実質的な購買力が低下する可能性があります。
例えば、今なら100円で買えるものが、将来110円になっているとします。
銀行に100円を置いたままなら、金額は100円のままです。
つまり、
お金の「額面」が減らなくても、買えるものが減る可能性がある
ということです。
だからこそ、
短期のお金は貯金、長期のお金は投資
という使い分けを考えることができます。
投資だけではダメなの?
これも同じです。
投資には、
価格が下落するリスク
があります。
例えば、100万円投資していたものが80万円になることもあります。
そのタイミングで生活費が必要になれば、損失を抱えたまま売却しなければならない可能性があります。
だからこそ、
現金を持っておくことが重要
なのです。
老後に必要な資金を具体的に計算したい方は、「老後資金はいくら必要?40代・50代から考える老後のお金と準備方法」もぜひご覧ください。
「いつ使うか」でお金を3つに分けてみよう
かなり分かりやすい方法があります。
お金を、
① すぐ使うお金
② 数年以内に使うお金
③ 長期間使わないお金
の3つに分けます。
① すぐ使うお金
生活費など。
→ 現金
② 数年以内に使うお金
車、引っ越し、旅行、家電など。
→ 基本的に現金
③ 長期間使わないお金
老後資金など。
→ NISA・iDeCoなどを活用した資産形成を検討
この考え方なら、
「投資したほうがいい?」
という迷いがかなり整理しやすくなります。
借金がある場合はどうする?
資産形成を考えるとき、借金も忘れてはいけません。
特に金利が高い借入がある場合、
投資より返済を優先したほうがいいケース
があります。
例えば、年率の高い借入を抱えながら、
「投資で年5%増やそう」
と考えても、借入金利のほうが高ければ家計全体では不利になる可能性があります。
そのため、
貯金・投資・借金の3つをまとめて考える
ことが大切です。
40代からなら「貯金→投資」の順番を意識
40代から資産形成を始める場合、次の順番が分かりやすいでしょう。
STEP1
毎月の生活費を把握する。
↓
STEP2
生活防衛資金を確保する。
↓
STEP3
数年以内に使う予定のお金を現金で準備する。
↓
STEP4
余裕資金でNISA・iDeCoを始める。
↓
STEP5
収入が増えたら投資額を増やす。
この順番なら、無理なく資産形成を続けやすくなります。
毎月の積立額は無理なく決める
投資で一番大切なのは、
続けること
です。
例えば、
毎月5万円を投資して半年で苦しくなってしまうより、
毎月2万円を10年間続けるほうが、長期的な資産形成では重要になることがあります。
もちろん、運用成果は市場環境によって変わります。
だから、
「最大いくら投資できるか」ではなく、「何年続けられるか」
を考えてみましょう。
毎月いくら投資すればいいのか具体的に知りたい方は、「投資は毎月いくらから?初心者が無理なく続けられる積立額の決め方」も参考にしてください
40代からのおすすめの考え方
ここまでをまとめると、
貯金を優先したい人
- 貯金が少ない
- 収入が不安定
- 数年以内に大きな支出がある
- 生活防衛資金がまだない
投資を増やしてもいい人
- 生活防衛資金が確保できている
- 近いうちに使うお金も確保できている
- 長期的に使わない余裕資金がある
- 毎月安定して積み立てられる
このように考えると分かりやすいでしょう。
まとめ|貯金と投資は「どっち」ではなく「使い分け」
貯金と投資は、
どちらか一方を選ぶものではありません。
大切なのは、
「いつ使うお金なのか」
を考えることです。
近いうちに使うお金は現金。
急な出費に備えるお金も現金。
長期間使わないお金は、NISAやiDeCoなどを活用した資産形成を検討する。
このように役割を分けることで、貯金と投資を両立しやすくなります。
40代からでも遅くありません。
まずは自分の家計を確認して、
「今いくら持っているか」
だけではなく、
「いつ使うお金なのか」
まで考えてみましょう。
それが、無理のない資産形成の第一歩です。


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