NISAで金に投資できる?対象商品と注意点を初心者向けに解説

NISAで金に投資する方法と注意点を解説 投資の基礎

「NISAで金に投資できるの?」

「金ETFならNISAが使える?」

「純金積立もNISAの対象なの?」

金への投資に興味を持つと、こんな疑問が出てきます。

結論からいうと、NISAを使って金に投資することは可能です。

ただし、ここで重要なのが、

「金に投資できる=金なら何でもNISAで買える」ではない

ということです。

NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があり、それぞれ対象となる商品が決められています。

金関連の商品でも、NISAの対象になるETFや投資信託がある一方、対象外の商品もあります。

そこで今回は、

  • NISAで金に投資できるのか
  • 金ETFはNISAの対象になるのか
  • 金の投資信託はNISAで買えるのか
  • 純金積立や現物の金はどうなのか
  • NISAで金に投資するメリット
  • 注意したいポイント
  • 会社員が金をNISAで持つならどう考えるか

について、初心者向けに分かりやすく解説します。


NISAとは?

まず、NISAについて簡単に確認しておきましょう。

NISAは「少額投資非課税制度」のことです。

NISA専用の商品を購入する制度ではなく、NISA口座を利用して対象商品に投資することで、一定の範囲内で売却益や配当・分配金などを非課税にできる制度です。

現在のNISAには、

  • つみたて投資枠
  • 成長投資枠

の2つがあります。

2026年時点では、成人向けNISAの年間投資枠は、

  • つみたて投資枠:120万円
  • 成長投資枠:240万円
  • 合計:360万円

です。

非課税保有限度額は1,800万円で、そのうち成長投資枠は1,200万円までとなっています。

また、非課税保有期間は無期限です。

NISAの基本的な仕組みについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

👉 NISAとは?初心者にもわかりやすく仕組み・メリット・毎月3万円の積立シミュレーションを解説


結論|NISAで金に投資することはできる

ここが今回の記事で一番重要なポイントです。

NISAを使って金に投資することは可能です。

ただし、

「金そのものならNISAで買える」

という意味ではありません。

NISAで購入できるのは、あくまでNISAの対象になっている金融商品です。

例えば金関連では、

  • 金ETF
  • 金価格への連動を目指す投資信託
  • 金鉱株などの株式

などの中に、NISA成長投資枠の対象となっている商品があります。

一方、

  • すべての金ETF
  • すべての金投資信託
  • すべての純金積立
  • 現物の金

がNISAの対象になるわけではありません。

つまり、

「金に投資したい」→「NISA対象の商品を選ぶ」

という順番で考えることが大切です。


金ETFはNISAで買える?

金ETFは、NISAで金に投資したい人が検討しやすい方法の一つです。

ETFとは「Exchange Traded Fund」の略で、証券取引所に上場している投資信託のことです。

金ETFの場合、金価格などへの連動を目指す商品を証券口座から売買します。

例えば、東京証券取引所には金を対象とするETFが上場しています。

その中には、NISAの成長投資枠の対象となっている商品もあります。

例えば「iシェアーズ ゴールド ETF」は、東京証券取引所に上場している円建ての金ETFで、NISA成長投資枠の対象とされています。

また、以前の記事で紹介した「純金上場信託(現物国内保管型)」についても、NISA成長投資枠の対象となっています。

つまり、

金ETF=NISA対象外

ではありません。

むしろ、NISAを使って金へ投資する方法として、金ETFは重要な選択肢の一つです。

ただし、

ETFなら全部NISAで買えるわけではありません。

購入前に、必ずその銘柄がNISA成長投資枠の対象なのか確認しましょう。

👉 金ETFとは?現物の金との違いを初心者向けに解説


金の投資信託もNISAで買える?

金ETFだけではありません。

金価格への連動を目指す投資信託の中にも、NISA成長投資枠の対象商品があります。

例えば、

  • iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし)
  • SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし)
  • たわらノーロード ゴールド

など、NISA成長投資枠の対象として案内されている金関連ファンドがあります。

ここで注意したいのが、

同じ「金の投資信託」でもNISA対象かどうかは商品ごとに違う

ということです。

実際、楽天証券の商品情報を見ると、金関連の投資信託でもNISA成長投資枠・つみたて投資枠の対象外となっている商品があります。

そのため、

「金の投資信託だからNISAで買える」

と考えるのは危険です。

商品名だけで判断せず、購入する商品の最新情報を確認しましょう。


つみたて投資枠で金を買える?

ここも初心者が迷いやすいところです。

現在のNISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠で対象商品が異なります。

つみたて投資枠は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託やETFが対象です。

金融庁は対象商品を一覧で公表しており、2026年8月18日時点の対象商品一覧も公開されています。

ただし、一般的な金ETFをつみたて投資枠で自由に購入できるわけではありません。

金への投資をNISAで考える場合は、現状ではまず、

「成長投資枠で対象になっている金ETF・金投資信託を探す」

という考え方が分かりやすいでしょう。

なお、NISAの対象商品は今後変更される可能性があります。

古い記事やSNSの情報だけで判断せず、実際に購入する時点の公式情報を確認することが重要です。


純金積立はNISAでできる?

「毎月コツコツ金を買いたい」

という人には、純金積立も候補になります。

純金積立は、毎月一定額などを使って金を少しずつ購入していく方法です。

ただし、

純金積立だからNISAが使えるわけではありません。

NISAは金融機関が提供するサービスそのものではなく、対象となる金融商品を非課税口座で保有する制度だからです。

純金積立については、サービスによって仕組みやNISA対応が異なります。

そのため、

「この純金積立サービスはNISAの対象なのか?」

を個別に確認する必要があります。

純金積立の仕組みについてはこちらで詳しく解説しています。

👉 純金積立とは?メリット・デメリットをわかりやすく解説


現物の金はNISAで買える?

では、金地金や金貨などの「現物の金」はどうでしょうか。

ここも重要です。

NISAは、対象となる金融商品を非課税口座で保有する制度です。

そのため、

金地金や金貨を直接購入することを、NISA口座で非課税投資するという考え方はできません。

「金を持ちたい」という目的でも、

  • 現物の金を直接持つ
  • 金ETFを証券口座で持つ
  • 金投資信託を保有する
  • 純金積立を利用する

では、仕組みがまったく違います。

NISAを使いたいのであれば、まずNISA対象の金融商品から選ぶ必要があります。


NISAで金に投資するメリット

ここからは、NISAで金に投資するメリットを見ていきましょう。

メリット①|運用益が非課税になる

NISAの最大のメリットです。

通常、投資で得た利益には税金がかかります。

一方、NISA口座で対象商品を購入し、そこで得られた売却益などは一定の範囲で非課税になります。

例えば、

金ETFをNISAで購入
↓
価格が上昇
↓
売却して利益が出る

という場合、NISAの非課税制度を利用できます。

ただし、利益が出ることを保証する制度ではありません。

金価格が下落すれば、NISA口座でも損失が発生します。


メリット②|株式とは違う資産を持てる

金の大きな特徴は、株式とは違う値動きをする可能性があることです。

株式は企業の利益や成長、景気などの影響を受けます。

一方、金は、

  • 金利
  • ドル
  • インフレ
  • 地政学リスク
  • 中央銀行の動き
  • 投資家の資金移動

など、さまざまな要因で価格が動きます。

そのため、

「株だけではなく、別の資産も持っておきたい」

という人が、資産分散の一つとして金を検討することがあります。

👉 金と株の違い|金を資産分散に使う意味とは?


メリット③|証券口座で管理しやすい

金ETFや金投資信託なら、現物の金を自宅に保管する必要がありません。

証券口座で、

株式
↓
投資信託
↓
金ETF

のようにまとめて管理できます。

会社員の場合、仕事をしながら現物の金を購入して保管するよりも、証券口座で管理できる商品のほうが扱いやすいと感じる人もいるでしょう。


NISAで金に投資するときの注意点

メリットだけでなく、ここはしっかり押さえておきましょう。

注意点①|NISAだから損をしないわけではない

これは最重要です。

NISAは、

税金を優遇する制度

であって、

損失を防ぐ制度

ではありません。

金ETFをNISAで購入しても、金価格が下落すれば評価額が下がります。

「NISAなら安心だから金を買う」

という考え方ではなく、

「金という資産を持つ目的がある。そのうえでNISAを利用できる商品を選ぶ」

という順番で考えましょう。


注意点②|金は配当金を生まない

株式投資では、企業によって配当金を受け取れる場合があります。

しかし、金そのものは企業ではありません。

そのため、金を保有しているだけで企業の利益のような配当金が発生するわけではありません。

金への投資では、

価格が上昇したときの値上がり益

が主な利益になります。

「配当金を受け取りながら資産を増やしたい」という目的なら、金とは違う金融商品も比較する必要があります。

👉 金は配当金を生まない?株式投資との違いを解説


注意点③|為替の影響を受ける商品がある

金価格は国際的にはドル建てで取引されることが一般的です。

そのため、日本円で金に投資する場合、

金価格
+
ドル円

の両方を見る必要がある場合があります。

特に為替ヘッジをしていない金投資信託などでは、為替変動が基準価額に影響します。

例えば、

金価格が上昇している
↓
でも円高が進む
↓
円換算した金価格の上昇が小さくなる

ということもあります。

金と為替の関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。

👉 金価格とドル・円の関係|円安になると金はどうなる?初心者向けに解説


注意点④|商品によってコストが違う

金ETFや金投資信託には、それぞれコストがあります。

例えば、

  • 売買手数料
  • 信託報酬
  • その他の運用コスト

などです。

同じ「金に投資する商品」でも、コストや仕組みは同じではありません。

特に長期保有を考えるなら、

「買うときの価格」だけでなく「持っている間にかかるコスト」

まで確認しましょう。

👉 金に投資するなら知っておきたいポイントと注意しておきたい5つのこと


注意点⑤|金価格は下落することもある

金は「安全資産」と呼ばれることがあります。

しかし、

安全資産=価格が下がらない

ではありません。

金価格も上昇と下落を繰り返します。

金利が上昇したり、ドルが強くなったり、投資家の資金が他の資産へ移ったりすると、金価格が下落することもあります。

👉 金価格が下落するのはどんなとき?初心者が知っておきたい5つのポイント

長期投資を考える場合でも、

「金だからずっと上がる」

とは考えないことが大切です。


NISAで金を買うなら、どの商品を選べばいい?

ここで迷う人も多いでしょう。

しかし、

「この商品が正解」という一つの答えはありません。

重要なのは、自分が何を目的に金へ投資するのかです。

例えば、

証券口座で手軽に金へ投資したい

→ 金ETF

投資信託として積み立てたい

→ NISA成長投資枠の対象となっている金投資信託

金そのものを所有したい

→ 現物の金

毎月コツコツ金を購入したい

→ 純金積立

というように考えると整理しやすくなります。

ただし、商品によってNISAの対象・対象外、手数料、為替ヘッジの有無、金価格への連動方法などが違います。

そのため、商品名だけで決めず、

「何に連動するのか」
「どんなコストがかかるのか」
「NISAのどの枠が使えるのか」

を確認しましょう。


会社員がNISAで金に投資するなら?

会社員の場合、金を資産の一部として考えるなら、

株式+金

というように、異なる資産を組み合わせる方法もあります。

例えば、

株式
↓
企業の成長を期待する

金
↓
資産分散の一つとして保有する

という考え方です。

ただし、

「金は何%持てばいい」

という共通の正解はありません。

収入、貯金、生活防衛資金、投資期間、リスク許容度などによって変わります。

まずは、

生活に必要なお金を確保する
↓
長期的に使わない余裕資金を投資する
↓
その中で株式・金などの資産配分を考える

という順番を意識しましょう。

👉 投資を始める前に準備すること7つ|口座・家計・目標の決め方


NISAで金に投資するなら証券会社選びも重要

金ETFなどをNISAで購入する場合、証券会社を利用します。

証券会社によって、

  • 取り扱っているETF
  • NISA対象商品の範囲
  • 売買手数料
  • 積立サービス
  • アプリ
  • ポイントサービス

などが異なります。

そのため、

「NISA口座を作れば、どこでも同じ」

とは限りません。

金ETFだけでなく、日本株や米国株などにも投資したい場合は、取り扱い商品をまとめて比較すると効率的です。

例えば、DMM株では日本株・米国株・NISAなどのサービスを提供しています。

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また、松井証券でもNISAの成長投資枠でETFなどを取り扱っています。

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※証券会社によって取り扱い商品やサービス内容は異なります。金ETFを購入する場合は、希望する銘柄が実際に取り扱われているか確認してください。


NISAで金に投資するときのチェックリスト

最後に、実際に購入する前に確認したいポイントをまとめます。

☑ NISAの対象商品か

NISA対象かどうかを確認する。

☑ つみたて投資枠か成長投資枠か

どの投資枠を利用できるのか確認する。

☑ 何に連動する商品なのか

金現物価格なのか、金関連株なのかなどを確認する。

☑ 為替ヘッジはあるのか

円とドルの値動きの影響をどの程度受けるのか確認する。

☑ 保有コストはいくらか

信託報酬などを確認する。

☑ 売買しやすいか

ETFなら流動性なども確認する。

☑ 自分が金を持つ目的は何か

資産分散なのか、値上がり益を狙うのか、長期保有なのかを考える。

☑ 金に偏りすぎていないか

株式や現金など、他の資産とのバランスも確認する。


まとめ|NISAで金に投資するなら「対象商品」を確認しよう

NISAで金に投資することは可能です。

ただし、

「金なら何でもNISAで買える」わけではありません。

金ETFや金投資信託の中には、NISA成長投資枠の対象となっている商品があります。

一方で、商品によってはNISA対象外のものもあります。

そのため、NISAで金に投資するときは、

  • NISAの対象商品か
  • どの投資枠が使えるか
  • 金価格への連動方法
  • 為替ヘッジの有無
  • 信託報酬などのコスト
  • 売買のしやすさ
  • 自分が金を持つ目的

を確認することが大切です。

そして忘れてはいけないのが、

NISAは損失をなくす制度ではない

ということです。

金価格が下落すれば、NISA口座でも損失が出る可能性があります。

だからこそ、

「NISAだから金を買う」

のではなく、

「金を資産の一部として持ちたい。その方法としてNISA対象商品を利用する」

という順番で考えると分かりやすいでしょう。

金には、現物・純金積立・金ETF・金投資信託など、さまざまな投資方法があります。

ここまで金シリーズを読んできた方は、それぞれの特徴を比較しながら、自分に合った方法を考えてみてください。

次回は、

「金をポートフォリオに入れる意味とは?」

について、株式や現金などとの組み合わせという視点から解説していきます。

※本記事は2026年9月2日時点で確認できるNISA制度および各商品の公開情報をもとに作成しています。NISAの対象商品、各商品の取り扱い、手数料、商品内容などは変更される場合があります。実際に投資する際は、金融庁・取引所・運用会社・証券会社などの最新の公式情報や目論見書をご確認ください。本記事は特定の商品や証券会社、投資行動を推奨するものではありません。投資には元本割れの可能性があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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