「NISAで日本株に投資するなら、どんな業種がいい?」
これまでの記事では、半導体、通信、エネルギーと、それぞれ特徴の違う業種を紹介してきました。
今回注目するのは、銀行株です。
銀行株は、ほかの業種とは少し違った特徴があります。
その大きなポイントが、金利との関係です。
日本では金融政策の正常化が進み、金利環境が以前とは大きく変わってきています。
日本銀行は2026年に政策金利を引き上げており、今後についても経済・物価・金融情勢を見ながら金融緩和の度合いを調整していく方針を示しています。
こうした環境では、銀行の収益環境にも変化が生じる可能性があります。
そこで今回は、銀行関連株の中から、NISAで長期保有を検討する候補として注目したい5銘柄を比較します。
銀行株はNISAで注目される?
銀行の主な収益源の一つが、預金や貸出などから生まれる金利収益です。
そのため、金利環境が変化すると銀行の収益にも影響する可能性があります。
特に長く低金利環境が続いてきた日本では、金利の正常化は銀行株を見るうえで重要なテーマです。
一方で、
「金利が上がれば銀行株は必ず上がる」
というわけではありません。
景気、貸出需要、債券価格、信用コスト、為替、株式市場など、さまざまな要因が銀行の業績や株価に影響します。
そのため、銀行株を選ぶときは金利だけでなく、収益力や株主還元、海外事業なども確認することが大切です。
NISAでは成長投資枠を利用して一定の上場株式などに投資でき、売却益や配当金などが非課税になることが大きなメリットです。
NISAの基本については、**「NISAとは?初心者向けに仕組みとメリットを解説」**も参考にしてください。
また、NISAで個別株を購入する証券口座をまだ持っていない方は、**「DMM株でNISAを始める」や「松井証券でNISAを始める」**なども比較してみましょう。
NISAで注目したい銀行株5選
今回紹介するのは以下の5銘柄です。
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- 三井住友フィナンシャルグループ
- みずほフィナンシャルグループ
- りそなホールディングス
- 千葉銀行
それぞれ規模や事業構造が異なります。
順番に見ていきましょう。
1.三菱UFJフィナンシャル・グループ
証券コード:8306
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、日本最大級の金融グループの一つです。
三菱UFJ銀行を中心に、信託銀行、証券、カードなど幅広い金融サービスを展開しています。
2027年3月期第1四半期の決算資料も2026年8月3日に公表されています。
また、2026年3月期の年間配当は86円で、2027年3月期は年間96円を予想しています。
MUFGの注目ポイント
- 国内最大級の金融グループ
- 銀行以外の金融事業も幅広い
- 海外事業にも強みを持つ
- 金利環境の変化による収益改善に注目
- 配当・自社株買いなど株主還元にも注目
MUFGは、銀行株を初めて比較するときにも候補にしやすい大型金融株です。
特に、国内だけでなく海外事業も含めた総合的な金融グループとして見ることが重要です。
2.三井住友フィナンシャルグループ
証券コード:8316
三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)は、三井住友銀行を中心とする大手金融グループです。
銀行だけでなく、カード、証券、リースなど幅広い金融サービスを展開しています。
2027年3月期第1四半期決算は2026年7月31日に発表されています。
株主還元にも力を入れており、2026年3月期の年間配当は157円。
2026年度については、年間配当180円を予想しています。
また、累進的配当方針と配当性向40%を維持するとしています。
SMFGの注目ポイント
- 大手金融グループ
- 銀行以外の金融サービスも展開
- 配当を重視した株主還元方針
- 金利環境の変化に注目
- 国内外の金融事業を展開
銀行株の中でも、収益力と株主還元の両方を重視したい人が比較しやすい銘柄です。
3.みずほフィナンシャルグループ
証券コード:8411
みずほフィナンシャルグループは、みずほ銀行を中心とする大手金融グループです。
銀行、証券、信託などを組み合わせた総合金融グループとして事業を展開しています。
2027年3月期第1四半期決算は2026年7月30日に発表されています。
株主還元では、2026年度の年間配当を150円と予想しており、前年度から5円の増配を予定しています。
同社によると、これで6期連続の増配となる見込みです。また、1,000億円を上限とする自己株式取得も決議しています。
みずほFGの注目ポイント
- 大手総合金融グループ
- 銀行・証券・信託を幅広く展開
- 増配を継続
- 自己株式取得にも取り組む
- 金利環境の変化が業績に与える影響に注目
みずほFGは、配当や株主還元も重視して銀行株を選びたい人にとって比較候補になります。
4.りそなホールディングス
証券コード:8308
りそなホールディングスは、りそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらい銀行などを傘下に持つ金融グループです。
メガバンク3社とは異なり、地域金融に強みを持つ銀行グループという特徴があります。
2027年3月期第1四半期決算は2026年7月31日に発表されています。
りそなは銀行業務だけでなく、信託機能なども活用しながら地域企業や個人への金融サービスを展開しています。
りそなHDの注目ポイント
- 地域金融に強み
- 関西・首都圏などに事業基盤
- メガバンクとは異なる事業構造
- 金利上昇による収益環境の変化に注目
- 地域企業との取引基盤
りそなHDは、メガバンクとは少し違う銀行株を選びたい人にとって面白い比較対象です。
5.千葉銀行
証券コード:8331
千葉銀行は、千葉県を中心に事業を展開する地方銀行です。
地方銀行の中でも規模が大きく、地域企業や個人向けの金融サービスを提供しています。
2026年3月期決算では、2027年3月期の経常利益を1,543億円、親会社株主に帰属する当期純利益を1,070億円とする予想を公表していました。
また、2026年3月期の年間配当は52円、2027年3月期は年間64円を予想しています。
千葉銀行の注目ポイント
- 大手地方銀行
- 千葉県を中心とした地域基盤
- 地域企業・個人との取引基盤
- 金利上昇による貸出金利息などへの影響に注目
- 配当成長にも注目
千葉銀行は、地方銀行の成長性にも注目したい人にとって比較候補となる銘柄です。
銀行株5銘柄を比較すると?
今回紹介した5銘柄を整理すると、以下のようになります。
| 銘柄 | 証券コード | 主な特徴 | 注目ポイント |
|---|---|---|---|
| 三菱UFJ | 8306 | 最大級の金融グループ | 海外・総合金融 |
| 三井住友FG | 8316 | 大手金融グループ | 収益力・株主還元 |
| みずほFG | 8411 | 大手総合金融 | 増配・自社株買い |
| りそなHD | 8308 | 地域金融に強い | 地域基盤・金利 |
| 千葉銀行 | 8331 | 大手地方銀行 | 地域経済・成長性 |
同じ銀行株でも、
メガバンク
と
地域金融
では特徴がかなり違います。
そのため「銀行株ならどれでもいい」と考えるのではなく、どんな銀行に投資したいのかを考えることが大切です。
銀行株が金利上昇で注目される理由
銀行株を考えるうえで、やはり外せないのが金利です。
銀行は預金を集め、その資金を企業や個人などへ貸し出しています。
そのため、金利環境が変化すると、預金金利や貸出金利、利ざやなどにも影響する可能性があります。
日本銀行も、2026年の金融政策について、経済・物価情勢に応じて政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく方針を示しています。
このため銀行株では、
「今後の金利環境が銀行の収益にどう影響するのか」
を見ることが重要です。
ただし、金利上昇は銀行にとって常にプラスとは限りません。
景気が悪化すれば貸出先の信用リスクが高まる可能性もありますし、預金金利の上昇によって銀行側の調達コストが増える可能性もあります。
NISAで銀行株を選ぶ5つのポイント
① 金利だけで判断しない
「利上げ=銀行株上昇」と単純に考えるのは危険です。
金利以外にも、
- 貸出残高
- 預金残高
- 信用コスト
- 債券運用
- 海外事業
- 手数料収入
などを確認しましょう。
② 配当の継続性を見る
銀行株は配当を重視する投資家からも注目されています。
しかし、
「配当利回りが高いから買う」
だけでは不十分です。
利益が安定しているか、今後も配当を維持・増加できそうかを確認しましょう。
③ 自己株式取得にも注目
銀行株では配当だけでなく、自社株買いも株主還元の重要なポイントです。
例えば、みずほFGは2026年度に1,000億円を上限とする自己株式取得を決議しています。
配当と自社株買いを合わせて確認すると、その企業の株主還元姿勢がより分かりやすくなります。
④ メガバンクと地方銀行を比較する
銀行株を選ぶなら、
メガバンク
だけを見る必要はありません。
地方銀行には、特定地域で強い顧客基盤を持つ企業があります。
今回紹介した千葉銀行のように、地域経済の成長とともに業績を伸ばせる可能性がある企業もあります。
一方で、地域経済や人口動態などの影響を受けやすい点には注意が必要です。
⑤ 他の業種と組み合わせる
これまで紹介してきた、
- 半導体
- 通信
- エネルギー
- 銀行
は、それぞれ業績を左右する要因が違います。
例えば、
半導体 → AI・設備投資
通信 → 通信需要・DX
エネルギー → 資源価格・燃料価格
銀行 → 金利・貸出需要
という違いがあります。
NISAで個別株を長期保有するなら、こうした異なる業種を組み合わせることも検討できます。
結局、どの銀行株がいい?
今回紹介した5銘柄は、それぞれ特徴が違います。
大型金融グループなら三菱UFJ
収益力・株主還元なら三井住友FG
増配・総合金融ならみずほFG
地域金融ならりそなHD
地方銀行の成長性なら千葉銀行
というように比較すると分かりやすいでしょう。
ただし、どの銘柄にもメリットとリスクがあります。
NISAで長期保有する場合も、最新の決算、株価、PER、PBR、配当、業績予想などを確認したうえで判断しましょう。
まとめ
今回は、NISAで長期保有を検討する候補として、銀行株を5銘柄紹介しました。
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- 三井住友フィナンシャルグループ
- みずほフィナンシャルグループ
- りそなホールディングス
- 千葉銀行
銀行株の大きなポイントは、金利環境との関係が深いことです。
日本では金融政策の正常化が進んでいるため、今後も銀行の収益環境がどのように変化していくのか注目したいところです。
一方で、
「利上げ=銀行株なら必ず上がる」
というわけではありません。
金利だけでなく、貸出需要、信用コスト、海外事業、株主還元なども含めて企業を比較することが重要です。
これまで紹介した**「NISAで買いたい半導体株おすすめ5選」、「NISAで買いたい通信株おすすめ5選」、「NISAで買いたいエネルギー株おすすめ5選」**と合わせて読むことで、業種ごとの違いも見えてきます。
NISAで個別株への投資を始めるなら、**「DMM株でNISAを始める」や「松井証券でNISAを始める」**など、証券会社のサービスも比較してみましょう。
次回は、銀行とはまた違った大型株として、**「NISAで買いたい商社株おすすめ5選」**を紹介します。
資源、エネルギー、食品、機械、海外事業など、幅広い事業を展開する商社株を、長期投資という視点から比較していきます。

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