【2026年9月14日時点】KDDIの株を分析してみた|PER・PBR・ROE・配当・成長性をわかりやすく解説

KDDIの株を初心者向けに分析 NISA・iDeCo

「KDDIの株って安定しているの?」

「配当もあるけど、今の株価は割高じゃない?」

「PER・PBR・ROEって、どうやって見ればいいの?」

KDDIは、auなどの通信サービスで知られている大手企業です。

通信は私たちの生活に欠かせないため、「KDDIは安定していそう」と考える人も多いでしょう。

しかし、有名企業だからという理由だけで株を買うのはおすすめできません。

個別株を分析するなら、

  • 業績
  • 利益
  • EPS
  • ROE
  • PER
  • PBR
  • 配当
  • 株主還元
  • 成長戦略
  • リスク
  • 現在の株価

まで確認することが大切です。

そこでこの記事では、KDDI株式会社(9433)を例に、初心者でも企業分析ができるように、最新の決算や株価指標を整理して解説します。

※株価やPER・PBRなどは変動します。この記事の株価・指標は2026年9月14日時点の情報をもとにしています。


まず結論|KDDIは「安定性+株主還元+成長」のバランスを見る銘柄

先に結論からいうと、KDDIは、

「通信事業を基盤に安定した収益を確保しながら、金融・DX・AIなどの成長分野にも広げている企業」

と見ることができます。

2026年3月期は、

  • 売上高:約6兆719億円
  • 営業利益:約1兆991億円
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益:約7,071億円

となりました。営業利益は前期比1.1%増、当期利益は7.9%増です。

さらに2027年3月期は、

  • 売上高:6兆4,100億円
  • 調整後営業利益:1兆2,100億円
  • 調整後当期利益:7,310億円
  • 年間配当:84円

を会社が予想しています。

そして2026年8月に発表された第1四半期では、売上高が前年同期比5.1%増、調整後営業利益が21.1%増、調整後当期利益が21.6%増となりました。

一方で、

  • 通信業界の競争
  • 大規模な設備投資
  • 新規事業の成長リスク
  • 子会社の不適切取引を受けたガバナンス面

なども確認しておく必要があります。

つまり、

「KDDIだから安全」ではなく、安定した通信事業を土台に、今後どこまで利益を伸ばせるかを見る

というのがポイントです。


KDDIってどんな会社?

KDDIは、通信サービスを中心に幅広い事業を展開する企業です。

代表的なサービスとして、

  • au
  • UQ mobile
  • povo
  • 法人向け通信サービス

などがあります。

さらに現在は通信だけではなく、

  • 金融
  • エネルギー
  • ローソン・Pontaパス
  • データセンター
  • AI
  • DX
  • サイバーセキュリティ

などにも事業を広げています。

KDDIは2026年5月に新しい中期経営戦略を発表し、通信をコアにしながら、パーソナルグロースやビジネスグロースといった成長領域を拡大する方針を示しています。

そのため、現在のKDDIを見るときは、

「通信会社」だけではなく「通信を基盤に事業を広げる会社」

として見ることも重要です。


KDDIの最新業績をチェック

まずは会社そのものの業績を確認しましょう。

2026年3月期の実績

項目2026年3月期
売上高約6兆719億円
営業利益約1兆991億円
営業利益率約18.1%
親会社所有者帰属利益約7,071億円
ROE14.0%
1株利益(EPS)183.59円
1株純資産(BPS)1,333.50円

2026年3月期は売上高が前期比4.1%増、営業利益が1.1%増、親会社の所有者に帰属する当期利益が7.9%増となりました。

ここで注目したいのが、利益がきちんと残っていることです。

営業利益率は約18.1%。

つまり、単純化すると100円の売上に対して約18円が営業利益として残る計算です。

もちろん、営業利益率だけで株価が上がるわけではありません。

しかし企業の収益力を見るうえでは重要な数字です。


2027年3月期はさらに成長を目指す

KDDIは2027年3月期について、

項目2027年3月期予想
売上高6兆4,100億円
調整後営業利益1兆2,100億円
調整後当期利益7,310億円
年間配当84円

を予想しています。

2026年3月期の実績と比べると、売上高は5.6%増、調整後営業利益は5.0%増を目指しています。

さらに2026年8月の第1四半期では、

  • 売上高:1兆4,873億円
  • 調整後営業利益:3,143億円
  • 調整後当期利益:1,934億円

となっています。

前年同期比では、

  • 売上高:+5.1%
  • 調整後営業利益:+21.1%
  • 調整後当期利益:+21.6%

と、利益の伸びが目立ちます。

ここがKDDIを見るうえで重要

売上高だけを見ると、

「5%くらい増えただけ?」

と思うかもしれません。

しかし利益を見ると、

営業利益+21.1%

となっています。

このように、

売上→利益

の順番で見ることで、企業の収益力がより分かりやすくなります。


KDDIのEPSを見てみよう

EPSとは、

1株あたりでどれくらい利益を生み出しているか

を見る指標です。

2026年3月期の基本的1株当たり利益は183.59円でした。

EPSを見るときに重要なのは、

「今の数字が高いか」だけではなく、「長期的に伸びているか」

です。

KDDIは2026年3月期について、事業成長による実力値ベースのEPSを196.46円と説明しており、通信だけではなく金融・DXなどの成長も進めています。

EPSが長期的に増えていけば、

  • 企業の利益成長
  • 1株あたり利益の増加
  • 株主還元余力

などにつながる可能性があります。

ただし、自己株式取得などでもEPSは変化するため、EPSだけで判断しないことが重要です。


ROEは約14%|資本を効率よく使えている?

ROEとは、

自己資本を使って、どれだけ利益を生み出したか

を見る指標です。

KDDIの2026年3月期の親会社所有者帰属持分当期利益率は14.0%でした。

ROEを見るときは、

「14%だから絶対に優秀」

と単純に判断するのではなく、

過去からどう変化しているか

を見ることが重要です。

また、ROEが高くても、

  • 借入金が多い
  • 自己株式取得によって自己資本が減っている
  • 一時的に利益が増えている

などの理由で高くなる場合があります。

そのため、

ROE+利益成長+財務状況

をセットで確認しましょう。


KDDIの配当はどうなの?

KDDIは株主還元にも力を入れている企業です。

2026年3月期の年間配当は80円。

そして2027年3月期は、

84円

を予定しています。

KDDIによると、2026年度は25期連続増配を目指しています。

また2027年3月期の配当性向は42.8%を予定しています。

これは、

「利益のうち約4割強を配当に回す」

というイメージです。

配当株を見るときは、

配当利回りだけでなく、利益に対して無理のない配当なのか

を見ることが大切です。


KDDIの株主還元は配当だけではない

KDDIは2026年5月に、

3,000億円を上限とする自己株式取得

を決議しました。

取得可能株式数は最大1億4,600万株、取得期間は2026年5月13日から2027年1月31日までです。

さらに2026年8月31日時点で、

  • 取得株式数:約1億1,147万株
  • 取得総額:約2,613億円

まで進んでいます。

自社株買いは、発行済み株式数を減らすことで1株あたり利益や株主還元に影響する可能性があります。

そのためKDDIを見るなら、

配当+自社株買い

の両方を確認したいところです。


KDDIの現在の株価とPER・PBR

2026年9月14日のKDDI株は、終値ベースで3,070円となっています。

株価は毎日変動するため、この記事の数字も今後変わります。

2026年9月11日時点では、KDDIの市場データは、

  • PER:約15.8倍
  • PBR:約2.25倍
  • ROE:約14.0%
  • EPS:約192円
  • BPS:約1,347円
  • 年間配当:84円

という水準でした。

9月14日終値3,070円を使って単純計算すると、

  • 予想PER:約16.0倍
  • PBR:約2.28倍
  • 配当利回り:約2.74%

程度が目安になります。

※PER・PBRは使用するEPSやBPS、株価のタイミングによって変わるため、あくまで概算です。


PERとは?

PERは、

株価が1株あたり利益の何倍まで買われているか

を見る指標です。

例えばPERが15倍なら、

「現在の1株利益の15年分程度の価値を株価が織り込んでいる」

というイメージです。

ただし、

PERが低い=割安

とは限りません。

業績が悪化している企業なら、利益が減少して結果的にPERが高くなることもあります。

逆に、成長期待が高い企業はPERが高くても買われることがあります。

KDDIの場合も、

PERだけで買い・売りを判断しない

ことが重要です。


PBRとは?

PBRは、

株価が1株あたり純資産の何倍で評価されているか

を見る指標です。

KDDIの2026年3月期のBPSは1,333.50円でした。

2026年9月時点では市場データ上のBPSは約1,347円、PBRは2倍台となっています。

PBRを見るときも、

「1倍以下なら絶対に買い」

というものではありません。

重要なのは、

利益を生み出す力やROEとセットで見ること

です。


KDDIの強み①|安定した通信事業

KDDI最大の強みの一つが通信事業です。

スマートフォンやインターネットは、現在の生活に欠かせません。

通信サービスには、

  • 継続的な利用
  • 毎月の通信収入
  • 大規模な顧客基盤
  • ネットワークインフラ

などの特徴があります。

そのため、景気が悪くなったからといって、スマートフォンを突然使わなくなる人が大量に出るとは考えにくいでしょう。

もちろん通信業界は競争が激しいため、

安定=リスクがない

ではありません。

それでもKDDIの事業基盤を考えるうえで、通信事業は大きな強みです。


KDDIの強み②|通信以外の事業が成長している

現在のKDDIを分析するうえで、ここはかなり重要です。

KDDIは通信だけではなく、

  • 金融
  • エネルギー
  • ローソン
  • Pontaパス
  • データセンター
  • AI
  • DX
  • サイバーセキュリティ

などへ事業領域を広げています。

KDDIの2026年3月期は、金融事業収入やIoT・データセンターなどの成長領域が売上増加に寄与しました。

つまり今後は、

「通信だけでどれだけ稼げるか」

だけでなく、

「通信を入口に、金融・AI・DXなどでどこまで収益を広げられるか」

も重要になります。


KDDIの強み③|AI・DXなどの成長領域

KDDIは2026年5月に新しい中期経営戦略「Power to Connect 2028」を発表しています。

その中では、AIが社会に広く浸透する「AI前提社会」を見据え、AIを活用した新たな価値の創出を目指しています。

特に、

  • AIインテグレーション
  • サイバーセキュリティ
  • データセンター
  • AI-BPO
  • Connected

などを成長領域として位置付けています。

この部分が今後のKDDIの成長性を見るポイントです。


KDDIのリスク①|通信業界の競争

KDDIには、

  • NTT
  • ソフトバンク
  • 楽天モバイル

などの競合があります。

料金競争が激しくなれば、顧客獲得のためのコストが増えたり、利益率が低下したりする可能性があります。

そのため、

契約者数だけではなく、ARPUや解約率などの改善が続いているか

も確認したいポイントです。


KDDIのリスク②|設備投資

通信会社は、

  • 基地局
  • 5Gネットワーク
  • データセンター
  • システム
  • AI関連設備

などへの投資が必要です。

KDDIの2026年3月期の設備投資額は6,790億円でした。5Gを中心としたモバイル設備投資はピークアウトする一方、データセンターやAIへの投資が増えています。

成長のための投資は重要ですが、

投資したお金が将来の利益につながるのか

は継続して確認する必要があります。


KDDIのリスク③|新規事業が必ず成功するとは限らない

通信以外への事業拡大はKDDIの強みですが、同時にリスクでもあります。

金融、エネルギー、AI、DXなど、成長分野には競合企業も多く存在します。

そのため、

「新しい事業を始めた」

だけではなく、

売上や利益にどれだけ貢献しているか

を見ることが重要です。


KDDIのリスク④|子会社の不適切取引とガバナンス

KDDIでは2026年、連結子会社であるビッグローブなどにおける不適切な取引が問題となりました。

調査の結果、架空循環取引に伴う計上売上の取消しが累計2,461億円、営業利益への影響として計上利益の取消し499億円、外部流出額329億円などが確認されています。

KDDIはこの問題を受けて、グループガバナンスの強化を進め、2026年6月にはガバナンス推進本部を新設しています。

これは現在のKDDIを分析するうえで、無視してはいけないポイントです。

一方で、2026年3月期決算や2027年3月期第1四半期決算は公表されており、現在は再発防止策とガバナンス改善が実際に機能しているかを今後の決算で確認していく段階と考えると分かりやすいでしょう。


KDDIの株は「安定株」なの?

KDDIは通信事業を中心に安定した収益基盤を持つ企業ですが、

「絶対に安全な株」ではありません。

株式投資である以上、

  • 株価下落
  • 業績悪化
  • 競争激化
  • 規制変更
  • 設備投資負担
  • 新規事業の不振
  • ガバナンス問題

などによって株価が下落する可能性があります。

だから、

「KDDIは通信会社だから大丈夫」

ではなく、

「KDDIの強みとリスクを理解したうえで投資する」

ことが重要です。


KDDIは今買いなの?

ここが一番気になるところですよね。

ただし、

「KDDIは買いです」

と断定することはできません。

なぜなら、

良い会社=いつ買っても利益が出る株

ではないからです。

例えば、

ケース①

業績が良い
↓
利益も増えている
↓
配当も増えている
↓
でも株価が割高

ということがあります。

逆に、

ケース②

株価が下がっている
↓
PERが低くなっている
↓
でも業績が悪化している

というケースもあります。

だからこそ、

企業分析+株価分析

が必要です。


KDDIを分析するときに初心者が見るべき7項目

KDDIのような大型株を分析するときは、次の順番がおすすめです。

STEP1|どんな会社なのか?

通信だけなのか、それとも成長分野があるのか確認する。

↓

STEP2|売上を見る

売上が長期的に伸びているか確認する。

↓

STEP3|営業利益を見る

本業でどれだけ利益を残しているか確認する。

↓

STEP4|EPS・ROEを見る

1株あたり利益と資本効率を見る。

↓

STEP5|PER・PBRを見る

現在の株価が利益や純資産に対してどの程度評価されているか確認する。

↓

STEP6|配当・自社株買いを見る

株主への還元方針を確認する。

↓

STEP7|強みとリスクを見る

「なぜ今後も利益を伸ばせるのか?」

「逆に何が起きると業績が悪化するのか?」

を考える。

この順番で見ると、

「株価が上がっているから買う」

という判断になりにくくなります。


日本株の銘柄分析をもっと詳しく知りたい人へ

PER・PBR・ROEなどの意味がまだよく分からない方は、まず基本を押さえておくのがおすすめです。

👉 【初心者向け】日本株の銘柄分析はどうする?PER・PBR・ROEなど7つの数字を簡単解説

また、通信株をまとめて比較したい方は、

👉 NISAで買いたい通信株おすすめ5選|安定性・配当・成長性を比較

も参考になります。


KDDIの株をNISAで買うなら?

KDDIのような日本株を長期保有したい場合、NISAの成長投資枠を検討する方法があります。

ただし、NISAだから株価が下がらないわけではありません。

NISAでも、

株価が下落すれば損失が出る

ことは同じです。

証券会社を選ぶときは、

  • 国内株式の手数料
  • NISAへの対応
  • アプリの使いやすさ
  • 銘柄分析機能
  • 投資情報
  • サポート

などを比較しましょう。

例えばDMM株ではNISAを取り扱っており、国内株式・米国株式のNISA取引手数料を無料と案内しています。サービス内容や手数料は変更される可能性があるため、利用前に公式情報を確認しましょう。

👉 DMM株で日本株・NISAを始める

松井証券など、別の証券会社と比較してから選ぶのもおすすめです。

👉 松井証券で日本株・NISAを確認する


KDDIを分析した結果をまとめると

最後に整理してみましょう。

項目KDDI
証券コード9433
2026年3月期売上高約6兆719億円
2026年3月期営業利益約1兆991億円
営業利益率約18.1%
ROE14.0%
2026年3月期年間配当80円
2027年3月期配当予想84円
2027年3月期売上高予想6兆4,100億円
2027年3月期調整後営業利益予想1兆2,100億円
9月14日終値3,070円
予想PERの目安約16倍
PBRの目安約2.3倍
主な強み通信・金融・AI・DXなど
主なリスク競争・設備投資・新規事業・ガバナンス

※株価・PER・PBRなどは変動します。


まとめ|KDDIは「安定性」だけでなく「成長性」も見る

今回はKDDIの株を、

  • 業績
  • 営業利益
  • EPS
  • ROE
  • PER
  • PBR
  • 配当
  • 自社株買い
  • 成長戦略
  • リスク

という視点から分析しました。

KDDIは、通信事業を基盤に安定した収益を確保しながら、金融・ローソン・DX・AI・データセンターなどへ事業を広げています。

2027年3月期は、調整後営業利益1兆2,100億円、年間配当84円を会社が予想しています。さらに第1四半期では調整後営業利益が前年同期比21.1%増となっており、利益成長にも注目できます。

一方で、

通信業界の競争、設備投資、新規事業、ガバナンス

などのリスクもあります。

そのため、

「KDDIは有名だから買う」

ではなく、

「業績・株価・配当・成長性・リスクを確認して、自分なりに判断する」

ことが大切です。

銘柄分析は最初は難しく感じるかもしれません。

でも、

会社を知る
↓
業績を見る
↓
利益を見る
↓
PER・PBR・ROEを見る
↓
配当を見る
↓
強みを見る
↓
リスクを見る

という流れを繰り返していけば、少しずつ「会社を見る力」が身についてきます。

KDDIをきっかけに、ぜひ他の日本株についても同じ方法で分析してみてください。


免責事項

この記事は特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。

株式投資には元本割れの可能性があります。

株価、PER、PBR、配当利回りなどは変動するため、実際に投資する際は最新の決算資料、IR情報、株価情報、証券会社の公式情報などを確認し、ご自身の判断と責任で投資を行ってください。

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