KDDIの株はどうやって分析する?
日本を代表する通信会社の一つ、KDDI。
auを利用している人も多く、身近な企業ですよね。
「KDDIなら通信会社だから安定していそう」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、個別株に投資するなら、
「有名な会社だから買う」
だけではなく、
「業績はどうなっている?」
「利益は伸びている?」
「株価は割高ではない?」
「配当はどうなっている?」
といったポイントを確認することが大切です。
そこで今回は、31記事目で解説した銘柄分析の方法を使って、実際にKDDIを分析してみます。
銘柄分析の基本から知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
👉 【初心者向け】日本株の銘柄分析はどうする?PER・PBR・ROEなど7つの数字を簡単解説
KDDIってどんな会社?
KDDIは、通信サービスを中心にさまざまな事業を展開している企業です。
代表的なサービスが、
au
です。
そのほかにも、
- UQ mobile
- povo
- 法人向け通信サービス
- 金融サービス
- エネルギー
- DX
- 衛星通信
など、通信以外の分野にも事業を広げています。
KDDIは「通信と金融を融合したサービス」などを成長領域の一つとして掲げています。(news.kddi.com)
まずは最新の決算を確認
KDDIが2026年5月12日に発表した2026年3月期の決算を見てみましょう。
2026年3月期の連結業績は、
| 項目 | 2026年3月期 |
|---|---|
| 売上高 | 約6兆4,383億円 |
| 営業利益 | 約1兆1,229億円 |
| 営業利益率 | 約17.4% |
| 親会社の所有者に帰属する利益 | 約7,160億円 |
となりました。(news.kddi.com)
営業利益は前期比で5.1%増となっています。
トヨタの記事では営業利益率の低下がポイントでしたが、KDDIでは利益率の高さにも注目できます。
売上だけでなく利益を見る
KDDIを分析するときも、
「売上が増えたか?」
だけではなく、
「利益がどれくらい増えたか?」
を見ることが大切です。
2026年3月期は営業利益が増加しており、通信を中心とした事業から安定して利益を生み出していることが分かります。
営業利益率17%台はどう見る?
KDDIの2026年3月期営業利益は約1兆1,229億円。
売上高が約6兆4,383億円なので、営業利益率は約17.4%です。
営業利益率が高いということは、
売上に対して本業でしっかり利益を残している
ということ。
ただし、
営業利益率が高い=必ず株価が上がる
わけではありません。
同業他社との比較や、今後の成長性も確認する必要があります。
KDDIの2027年3月期予想
次に会社が予想している2027年3月期を見てみましょう。
KDDIは、
売上高6兆3,000億円
営業利益1兆1,780億円
を予想しています。(news.kddi.com)
営業利益については、
2026年3月期
→ 約1兆1,229億円
2027年3月期予想
→ 約1兆1,780億円
なので、
今後も営業利益の増加を見込んでいる
ことが分かります。
EPSを見てみよう
次は、
EPS
です。
EPSは、
1株あたり利益
を表します。
銘柄分析では、
「EPSが長期的に増えているか」
を見ることが重要です。
EPSが増えていれば、
会社が1株あたりで生み出している利益が増えている可能性があります。
ただし、株式分割や自己株式取得などでもEPSは変化するため、利益全体の推移と合わせて確認しましょう。
ROEを見てみよう
ROEは、
自己資本を使って、どれだけ効率的に利益を生み出しているか
を見る指標です。
KDDIの2026年3月期のROEは、およそ13%台となっています。(kddi.com)
ROEを見るときも、
数字の高さだけを見るのではなく、過去からどう変化しているか
を見ることが大切です。
ROEが高ければ買い?
もちろん違います。
ROEが高くても、
- 借入金が多い
- 一時的に利益が増えている
- 株主還元によって自己資本が減っている
など、さまざまな要因があります。
そのため、
ROE+財務状況+利益成長
をセットで確認しましょう。
配当を見てみよう
KDDIを分析するうえで、配当も重要です。
KDDIは株主還元を重視している企業の一つです。
2026年3月期の年間配当は、
1株あたり80円
となりました。
さらに2027年3月期は、
年間80円
を予想しています。(kddi.com)
KDDIは連続増配にも注目
KDDIは長期的な株主還元にも力を入れてきました。
ただし、配当を見るときは、
「今の配当利回りが高いか」
だけではなく、
「利益に対して無理のない配当なのか」
も確認しましょう。
配当性向を見る
配当性向は、
利益のうち、どれくらいを株主への配当に回しているか
を見る指標です。
KDDIの2026年3月期の配当性向は、およそ40%台です。(kddi.com)
配当性向を見ることで、
「会社がどれくらい利益を株主に還元しているか」
を確認できます。
PER・PBRも確認しよう
ここから株価の評価を見ていきます。
PER
PERは、
株価が1株あたり利益の何倍まで買われているか
を見る指標です。
PBR
PBRは、
株価が1株あたり純資産の何倍で評価されているか
を見る指標です。
どちらも株価によって変動するため、
「PERが○倍だから買い」
という判断は避けましょう。
同業他社や過去のKDDIの水準と比較することが重要です。
KDDIの強み① 安定した通信事業
KDDIの大きな強みは、
通信サービス
です。
スマートフォンやインターネットは、現代の生活に欠かせないサービスになっています。
そのため、
毎月の通信料金などから継続的に収益を得られる
ことは、KDDIの事業の安定性を考えるうえで重要です。
もちろん、通信業界にも競争があります。
そのため、
通信品質・料金・サービス・顧客基盤
などを継続的に確認する必要があります。
KDDIの強み② 通信以外への事業展開
KDDIは通信だけでなく、
金融・エネルギー・DXなど
にも事業を広げています。
例えば、
au PAYなどの金融サービスを通じて、
通信 → 金融
という形で顧客との接点を増やしています。
こうした「通信以外の収益源」を増やすことは、今後の成長を考えるうえで注目ポイントです。(news.kddi.com)
KDDIの強み③ 株主還元
KDDIは配当を含む株主還元にも力を入れています。
長期投資を考える場合、
株価の値上がりだけではなく、配当による利益
も重要になります。
ただし、
高配当だから必ず良い株
というわけではありません。
企業の利益が今後も安定しているかを確認しましょう。
KDDIのリスク
もちろん、KDDIにもリスクがあります。
① 通信業界の競争
NTT、ソフトバンク、楽天モバイルなどとの競争があります。
料金競争が激しくなれば、利益率に影響する可能性があります。
② 通信料金への政策・規制
通信業界は国民生活に関係するため、
料金や制度に関する政策
の影響を受ける可能性があります。
③ 大規模な設備投資
通信サービスを維持するためには、
- 基地局
- ネットワーク
- データセンター
- システム
などへの投資が必要です。
設備投資が増えれば、短期的には利益やキャッシュフローへの負担になる可能性があります。
④ 新規事業の成長
通信以外の事業を成長させることはKDDIの強みになる一方、
新規事業が期待通り成長するとは限りません。
ここは今後の決算で確認したいポイントです。
KDDIの株は「安定株」なの?
KDDIは通信事業を中心に安定した収益を生み出している企業の一つですが、
「絶対に安全な株」ではありません。
株式投資である以上、
株価が下落する可能性
があります。
例えば、
- 業績悪化
- 競争激化
- 金利上昇
- 市場全体の下落
- 大規模な通信障害
- 規制変更
などによって株価が変動する可能性があります。
KDDIを総合的に見てみる
ここまでを整理すると、
| 項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| 売上 | 約6.4兆円 |
| 営業利益 | 約1.12兆円 |
| 営業利益率 | 約17.4% |
| ROE | 約13%台 |
| 年間配当 | 80円 |
| 強み | 通信・金融・顧客基盤 |
| 注目点 | 通信以外の事業成長 |
| リスク | 競争・規制・設備投資 |
となります。
KDDIは買いなの?
ここもトヨタの記事と同じです。
「KDDIだから買い」
とは言い切れません。
なぜなら、
良い会社=今買えば必ず利益が出る株
ではないからです。
例えば、
業績が安定している
↓
配当も安定している
↓
でも株価が高すぎる
という場合があります。
逆に、
株価が下落している
↓
PERが低くなっている
↓
でも業績が悪化している
というケースもあります。
だからこそ、
企業分析+株価分析
が必要です。
初心者がKDDIを分析するときのポイント
KDDIを見るなら、まずは次の順番がおすすめです。
STEP1
KDDIがどんな会社なのか知る
↓
STEP2
売上・営業利益を見る
↓
STEP3
営業利益率を見る
↓
STEP4
EPS・ROEを見る
↓
STEP5
PER・PBRを見る
↓
STEP6
配当・配当性向を見る
↓
STEP7
強みとリスクを確認する
↓
STEP8
最後に現在の株価を見る
この順番なら、
「株価が安そうだから買う」
という判断になりにくくなります。
日本株を実際に購入するなら
KDDIのような日本株を実際に購入するには、証券口座が必要です。
NISAの成長投資枠を利用して日本株への投資を考えている方は、
- 手数料
- 取扱商品
- 銘柄情報
- 分析機能
- NISA対応
などを比較して、自分に合った証券会社を選びましょう。
例えば、DMM株ではNISAの国内株式を取り扱っており、NISA口座での国内株式の現物取引手数料は無料と案内されています。
また、松井証券では銘柄情報の中でPER・PBR・ROEなどの投資指標を確認できます。
これから日本株の銘柄分析を勉強したい方は、こうした分析機能も証券会社選びのポイントにしてみるといいでしょう。
証券会社によってサービス内容や手数料などが異なるため、口座開設前に最新の公式情報を確認しましょう。
まとめ|KDDIを実際に分析してみよう
今回はKDDIを例に、
- 売上
- 営業利益
- 営業利益率
- EPS
- PER
- PBR
- ROE
- 配当
- 配当性向
- 強み
- リスク
を確認しました。
KDDIは通信を中心に安定した収益を生み出している一方、金融・DX・エネルギーなどにも事業を広げています。
2026年3月期は営業利益が前期比5.1%増となり、2027年3月期も営業利益1兆1,780億円を予想しています。(news.kddi.com)
一方で、通信業界の競争や規制、新規事業の成長など、確認しておきたいリスクもあります。
だからこそ、
「KDDIは安定していそうだから買う」
ではなく、
「業績・株価・配当・強み・リスクを確認して、自分なりに判断する」
ことが大切です。
銘柄分析は難しく感じるかもしれません。
でも、
会社を知る
↓
業績を見る
↓
指標を見る
↓
強みを見る
↓
リスクを見る
という流れを繰り返していけば、少しずつ企業を見る力が身についてきます🌱
次の記事では、また別の日本企業を取り上げて、同じ方法で分析していきます。
※この記事は特定の銘柄や証券会社の購入・利用を推奨するものではありません。株式投資には元本割れの可能性があります。業績・株価・PER・PBRなどは変動するため、実際に投資する際は最新の決算資料、IR情報、各証券会社の公式情報をご確認のうえ、ご自身の判断で行ってください。


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