NISAで投資信託を選ぶなら、何を見ればいい?
NISAを始めようと思って証券会社の画面を見ると、たくさんの投資信託が並んでいます。
「どれを選べばいいの?」
「人気ランキングを見ればいい?」
「S&P500と全世界株式ならどっち?」
「手数料が安い商品を選べばいい?」
投資初心者なら、迷ってしまうのは当然です。
NISAは投資による利益を非課税にできる便利な制度ですが、NISAそのものが投資商品のリスクをなくしてくれるわけではありません。
金融庁も、金融商品にはそれぞれ安全性・収益性・流動性の違いがあり、目的に応じて使い分けることが重要だとしています。
そこで今回は、NISAで投資信託を選ぶときに確認したいポイントを、初心者向けに7つ紹介します。
① まず「何に投資する投資信託なのか」を確認する
投資信託を選ぶときに、最初に確認したいのが、
「この商品は何に投資しているのか?」
です。
同じ投資信託でも、
- 日本株
- 米国株
- 全世界株式
- 先進国株式
- 新興国株式
- 債券
- REIT
など、投資対象は大きく異なります。
名前だけで判断せず、商品の説明や目論見書などを確認しましょう。
「投資信託なら全部同じ」ではない
例えば、
米国株式に投資する投資信託
と、
全世界株式に投資する投資信託
では、値動きや投資対象が違います。
さらに同じ「全世界株式」でも、
- どの指数に連動するのか
- 日本を含むのか
- 小型株を含むのか
- 新興国を含むのか
などが異なる場合があります。
だからこそ、
商品名よりも中身を見る
ことが大切です。
👉 「【初心者向け】全世界株式の選び方|NISAで確認したい7つのポイント」
② 連動する指数を確認する
インデックス型の投資信託を選ぶなら、
「どの指数への連動を目指しているのか?」
を確認しましょう。
例えば、
- S&P500
- TOPIX
- 日経平均株価
- MSCI ACWI
- FTSE Global All Cap
など、さまざまな指数があります。
指数によって投資対象が違うため、
「何に連動しているのか」
を理解しておくことが重要です。
インデックス投資なら「指数」がかなり重要
例えばS&P500に連動する投資信託なら、基本的にはS&P500の値動きを追うことを目指します。
一方、全世界株式なら、世界の複数の国や地域を対象とする指数に連動する商品があります。
つまり、
投資信託を選ぶ=どの市場に投資するかを選ぶ
という側面もあります。
S&P500と全世界株式で迷っているなら、こちらも参考にしてください。
③ 信託報酬などのコストを確認する
長期投資を考えるなら、
コスト
も重要です。
投資信託では、保有中に信託報酬などの費用がかかります。
一見すると小さな違いでも、長期間保有する場合には確認しておきたいポイントです。
「手数料が安い=必ず正解」ではない
ここは注意しましょう。
例えば、
A商品
→ 信託報酬が低い
B商品
→ 信託報酬が少し高い
という場合でも、
投資対象や指数そのものが違えば、単純比較はできません。
まずは、
「同じような投資対象の商品ならコストを比較する」
という考え方がおすすめです。
④ NISAのどの投資枠で購入できるか確認する
NISAには、
つみたて投資枠
と
成長投資枠
があります。
投資信託ならすべて同じ枠で購入できるわけではありません。
特に、
「この投資信託を買いたい」
と決めたら、
NISAのどの投資枠の対象なのか
を確認しましょう。
金融庁は、つみたて投資枠の対象商品一覧を公開しており、2026年7月にも対象商品一覧を更新しています。
そのため、記事を読んだ時点ではなく、実際に購入するときの最新情報を確認することが大切です。
⑤ 純資産総額とファンドの規模を確認する
投資信託を比較するとき、
純資産総額
も確認してみましょう。
純資産総額は、そのファンドがどのくらいの規模になっているのかを見るための指標の一つです。
ただし、
純資産総額が大きい=絶対に優れた商品
というわけではありません。
あくまで、
「どのくらいの規模のファンドなのか」
を確認するための材料として使いましょう。
純資産総額の「現在の数字」だけを見ない
できれば、
これまでどのように推移しているか
も確認しましょう。
投資家から資金が集まっているのか、流出しているのかなどを確認する材料になります。
ただし、純資産総額は市場価格の変動によっても変わるため、これだけで商品を判断するのは避けましょう。
⑥ 分散されているか確認する
投資信託を選ぶときには、
「どのくらい分散されているのか?」
も重要です。
例えば、
1つの企業だけに投資する商品と、
数百・数千の企業に分散する商品
では、投資先の集中度が大きく違います。
分散すればリスクがなくなるわけではない
ここも重要です。
例えば全世界株式のように多くの国や企業へ分散していても、
世界的に株式市場が下落すれば、価格が下がる可能性があります。
分散投資は、
リスクをゼロにする方法ではなく、特定の投資先に集中するリスクを抑える考え方
です。
⑦ 自分が長期間続けられる商品か考える
最後に、これがかなり重要です。
「この商品を10年、20年と持ち続けられる?」
と考えてみましょう。
例えば、
「値上がりしているから買った」
という理由だけで購入すると、価格が下落したときに不安になって売ってしまうかもしれません。
一方、
「世界の株式に長期的に分散投資したい」
など、自分なりの理由があれば、短期的な値動きだけで判断しにくくなります。
投資信託は「人気ランキング」だけで決めない
証券会社の画面やインターネットでは、
人気ランキング
を見ることができます。
ランキングは情報収集のきっかけとして便利です。
ただし、
人気1位=自分に最適
とは限りません。
自分の投資目的やリスク許容度に合っているかを確認しましょう。
「みんなが買っているから」は投資理由にならない
例えば、
「この商品が人気だから」
だけで購入するのではなく、
「なぜ自分はこの商品を選ぶのか?」
を説明できる状態を目指しましょう。
これだけでも、相場が大きく動いたときの判断が変わってきます。
実際に投資信託を比較するときのチェック表
ここまでの内容を、実際の商品選びに使えるようにまとめてみます。
| 確認項目 | チェックすること |
|---|---|
| 投資対象 | 日本?米国?全世界? |
| 指数 | 何の指数に連動する? |
| コスト | 信託報酬などはいくら? |
| NISA | どの投資枠で購入できる? |
| 純資産総額 | ファンドの規模は? |
| 分散 | 何か国・何銘柄に投資? |
| 継続性 | 長期間保有できそう? |
この7項目を確認するだけでも、投資信託を比較するときの見方がかなり変わります。
実際の商品を比較するときは「条件を揃える」
ここから具体的な商品を比較するときには、
できるだけ条件を揃える
ことも重要です。
例えば、
「全世界株式の商品A」と「全世界株式の商品B」
を比較するなら、
- 連動指数
- 投資対象
- 信託報酬
- 純資産総額
- NISA対象
- 分配方針
などを同じ基準で見ていきます。
そうすると、
「何となくこっちが人気だから」
ではなく、
「この条件ならこちらのほうが自分に合っている」
と判断しやすくなります。
具体的な商品名を見るときに注意したいこと
投資信託の商品名には、
- Slim
- Plus
- インデックス
- オール・カントリー
- S&P500
- 先進国
- 新興国
など、さまざまな言葉が入っています。
名前が似ている商品もあるため、
商品名だけで判断しない
ようにしましょう。
実際に購入するときは、証券会社の画面や運用会社の公式情報、目論見書などで確認することが大切です。
2026年現在も商品は増えている
NISAの対象商品は固定されたままではありません。
金融庁はつみたて投資枠の対象商品一覧を更新しており、2026年7月にも更新されています。
そのため、
「昔おすすめされていた商品だから今も同じ条件」
とは限りません。
特に、
- 信託報酬
- NISA対象
- 商品内容
- 純資産総額
などは、購入前に最新情報を確認しましょう。
初心者なら「分かる商品」を選ぶ
投資信託を選ぶとき、
「難しい商品ほど儲かりそう」
と考える必要はありません。
むしろ、
自分が仕組みを理解できる商品
を選ぶことが重要です。
例えば、
「米国株に投資している」
「世界の株式に投資している」
「日本株に投資している」
など、投資対象を自分で説明できる状態を目指しましょう。
投資信託選びで迷ったら、一度立ち止まる
「どれが一番儲かる?」
という考え方だけで選ぼうとすると、迷いやすくなります。
そんなときは、
① 何に投資する?
↓
② どの指数?
↓
③ コストは?
↓
④ NISAで買える?
↓
⑤ どれくらい分散されている?
↓
⑥ ファンドの規模は?
↓
⑦ 自分は長期で続けられる?
という順番で確認してみましょう。
まとめ|おすすめ商品より「選び方」を覚えよう
NISAで投資信託を選ぶときは、
- 投資対象を確認する
- 連動する指数を確認する
- コストを確認する
- NISAの投資枠を確認する
- 純資産総額を確認する
- 分散範囲を確認する
- 長期間続けられる商品か考える
という7つのポイントを確認しましょう。
「人気だから」
「ランキング1位だから」
という理由だけで選ぶのではなく、
「自分はなぜこの商品を選ぶのか?」
を考えることが大切です。
そして、具体的な商品を比較するときには、同じ条件で比較するようにしましょう。
NISAのつみたて投資枠については、金融庁が最新の対象商品一覧を公開しています。購入前には必ず最新情報を確認してください。
投資には元本割れの可能性があります。
焦って商品を決めるのではなく、まずは商品の中身を理解して、自分に合った投資信託を選んでいきましょう。


コメント